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巨人・井上 凱旋3勝目!地元前橋の声援に「期待に応えよう」と自己最長8回零封

スポニチアネックス / 2024年7月4日 5時31分

<巨・中>ファンとハイタッチする井上(撮影・藤山 由理)

 ◇セ・リーグ 巨人6―1中日(2024年7月3日 前橋)

 巨人の井上温大投手(23)が3日、群馬・前橋で行われた中日戦で先発し、自己最長の8回を5安打無失点、7奪三振で3勝目を挙げた。前橋商出身の5年目左腕が負ければ借金生活となるところだった正念場で快投し、貯金1としたチームは4位ながら首位の広島とは2・5ゲーム差。このまま一丸で戦い、混セを突き抜ける。

 6年前は上毛新聞敷島球場の外で飛んでくるかも分からないファウルボールを待った。その高校生は汗と涙を流しながら成長を続け、巨人のユニホームを着てマウンドに立った。井上が自己最長の8回を投げ、5安打無失点で3勝目。お立ち台で地元への感謝を語った。

 「一球一球、拍手をもらって、疲れを感じないくらいだった。期待に応えようという気持ちが強くなった」

 18年4月25日に同球場で行われた中日戦。当時は前橋商2年だった井上はチケットを持っていなかったが球場を訪れ「外で“ファウルボール待ち”して、しかも捕りました」と振り返る。試合後はバス乗り場付近で選手を出待ち。地方開催ならではの近さで憧れの視線を送っていた当時16歳の少年が、この日は少年少女の視線を独占した。

 初回は2死一、二塁とされたが板山を空振り三振。これで勢いに乗る。2~4回は3イニング連続で3者凡退。6回1死一、三塁では球場全体から激励の拍手が起き、4番のカリステをフォークで三ゴロ併殺に斬った。「一生に一度あるかないかの巡り合わせ」と特別な思いを胸に8回まで快投し、7三振も奪った。

 井上は「悔しい思いばかりしていたので、いい思い出にできた」と力を込める。高3夏の決勝で前橋育英に敗れた球場。甲子園にあと一歩届かず、人目もはばからずに泣いた。「毎年、夏は思い出す」という球場は「高校時代は凄く大きく感じたけど、そんなに大きく感じなかった」と言う。涙に暮れた球場で笑顔を振りまいた。

 4位ながら首位の広島と2・5ゲーム差。阿部監督は左腕について「素晴らしい投球。どこに行っても地元だと思って投げてもらいたい」と冗談交じりに褒めた。「次も勝ちをつけられるような投球をしたい」と井上。背番号97が、恩返しの97球でウイニングボールをつかんだ。(小野寺 大)

 ≪観戦の両親もホッ≫球場には両親や兄、祖父をはじめ多くの知人が応援に駆けつけた。父・典之さんは「とにかく勝ってくれて良かった」とホッとした表情。母・友理子さん(51)は「なんて言ったらいいんだろう…。凄かった」と感極まって言葉を詰まらせた。兄・唯人さん(26)は「最後の夏、ここで負けているのでそれを払拭してくれて良かった」と笑顔。家族にも、最高の恩返しとなった。

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