小久保玲央ブライアン シントトロイデン移籍決定的 パリ五輪正GK任せろ

GK小久保玲央ブライアン

　◇サッカー五輪代表選手発表

　パリ五輪代表に選出されたポルトガル1部ベンフィカGK小久保玲央ブライアン（23）がベルギー1部シントトロイデンに完全移籍することが3日、分かった。パルマ入りが有力視されている同クラブのGK鈴木彩艶（21）の移籍に伴う異例の大岩ジャパン内“玉突き人事”。近日中に正式発表される予定で、五輪は「シントトロイデンの小久保」として出場する。

　シントトロイデンは鈴木彩の流出に備えて、早々に小久保をリストアップしていた。父親はナイジェリア人、母親は日本人で、しなやかな動き出しと抜群の反射神経を持つ。U―23アジア杯では全6試合中5試合でスタメン出場し、本大会行きの立役者になった。6月の米国遠征でも果敢な飛び出しでチームの危機を救うなど、ポテンシャルは鈴木彩と遜色ない。明るい性格でチームのムードメーカー役も担っている。

　今オフはJ複数クラブを含めて国内外で争奪戦に発展していた。悩んだ末に、より高みを目指すために海外挑戦の継続を決断。海外組は五輪出場に向けて所属クラブとの折衝が必要だが、小久保側は「派遣容認」を契約条項に盛り込んで交渉を進め、シントトロイデンは了承した。クラブ関係者によると、近日中にチームに合流する見込みという。

　純粋な23歳以下で構成された大岩ジャパンが目指すのは、68年メキシコ大会以来のメダル獲得。近い将来のA代表入りも期待される小久保がゴールに鍵をかけ、悲願へと導く。