日本ハム・水谷が5試合ぶりマルチ安打 「ミッション:インポッシブル」の曲に乗って適時打

3回、適時打を放つ水谷（撮影・高橋　茂夫）

　◇パ・リーグ　日本ハム6―9ロッテ（2024年7月3日　エスコンF）

　日本ハム・水谷瞬外野手（23）が3日、ロッテ戦で3回に5試合ぶりとなる右前適時打を放つなど、2安打をマークした。3回の打席では登場曲に米人気映画「ミッション:インポッシブル」のテーマを使用し、ファンも沸かせた。ここ4試合は計2安打と調子を落としていた中で、交流戦のMVP男にとってマルチ安打も5試合ぶりとなった。

　登場曲は米人気映画「ミッション:インポッシブル」のテーマ。水谷が同映画の主人公のイーサン・ハントを演じるトム・クルーズばりにミッションを成功させた。反撃の口火を切る一打だ。

　「とりあえず1点と思って打席に入った。今日は、チャンスの場面はミッション:インポッシブルの気分だったので、イーサン・ハントの気持ちでいきました」

　この日はチャンスでの登場曲を変更し、臨んだ一戦。3点を追う3回無死一、三塁だった。プロ初勝利が懸かったロッテの高卒2年目右腕・田中晴の147キロ直球を逆方向へはじき返し、右前適時打をマークした。「最近は厳しい配球でチャンスで打てていなかったが、何とか次につなぐことができた」。この一打をきっかけに、2死満塁からレイエスが左中間席へ今季2本目の逆転満塁弾を放った。

　交流戦で、水谷は史上最高打率・438でMVPに輝いたが、直近4試合は16打数2安打と苦しんでいた。自らのストレスも解消する5試合ぶりの適時打に、5回も中前打を放って5試合ぶりのマルチ安打もマークした。

　前日には球宴のファン投票の結果が発表され、球団史上最多の9人が選出された。自身は選出されなかったが、まだ監督推薦などでチャンスはある。新庄監督も「また監督推薦で選んでもらえたらうれしい」と期待。ミドルネームの「ジェッシー」の相性でファンからの人気も高い男にとって、球宴初出場のアピールにもなった。

　試合は逆転負けを喫し、再び貯金0となったが、勝負の夏にチームが上位へ浮上するためには、交流戦MVP男の活躍は必要不可欠だ。「トム・クルーズ、格好いいな」。今後もチャンスで、「ミッション:インポッシブル」のテーマ曲がエスコンに流れることになりそうだ。