山口真由氏 園児置き去り死で元園長への実刑判決を解説「二度と繰り返されたらいけない…強い決意」

山口真由氏

　元財務省官僚で信州大の山口真由特任准教授が4日、TBS系「ゴゴスマ～GO　GO！smile～」（月～金曜後1・55）にコメンテーターとして生出演し、一昨年に静岡県牧之原市の幼稚園の通園バスに園児が置き去りにされ、死亡した事件の判決公判について解説した。

　一昨年9月、認定こども園「川崎幼稚園」の駐車場に止められたバスの中に、河本千奈ちゃん（当時3）が置き去りにされ、重度の熱中症で死亡した。静岡地裁は4日、業務上過失致死の罪に問われたバス運転で元園長の増田立義被告に禁錮1年4カ月の実刑判決、元担任の西原亜子被告には禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。

　元園長への実刑判決に、山口氏は「非常に驚いています」と率直な感想を口にした。「もちろん被害が非常に悲劇的であるということはよく分かりますけれど、法的な観点から、刑法というのは過失犯と故意犯を大きく区別していて、過失運転致死の場合は実刑がわずか4％」と解説した。

　過去の判例と照らし合わせると、極めて少ない実刑判決。山口氏は「そういうのに比べて、実刑が出るということは、子供が犠牲になった事故というのを裁判所が非常に重くとらえていること、そしてこういうことが二度と繰り返されたらいけないという強い決意を持っていると感じられました」と指摘した。