テレ東ドラマ「夫の家庭を壊すまで」（5）過去を美しく描き家族の崩壊際立たせる

回想シーンではシャボン玉が登場する

　松本まりか（39）が主演する8日スタートのテレビ東京ドラマ「夫の家庭を壊すまで」（月曜後11・06）は、さまざまな演出や役者の巧妙な演技が不倫の泥沼ぶりを引き立てている。

　5歳の息子がおり、一見幸せそうに見える家庭。15年間連れ添った夫がもう一つの家庭を持っていることが判明し、幸せな家族は崩壊に向かっていく。回想シーンを多く用いて、幸せだった当時の家庭を描いていく。

　祖父江里奈プロデューサーは「回想シーンはシャボン玉を飛ばすなどメルヘンな感じにしました。部屋のインテリアもどこかメルヘン調にしてあります。夢見がちな乙女の理想が詰まったような形になっています」。過去を美しく描くことで、不倫に対する報復をより劇的に感じさせる。

　夫婦の息子を演じる湯本晴（6）の演技が果たす役割も大きい。祖父江さんは「現場を癒やしてくれますし、自分に求めているものを瞬時に読み取る力があります」と絶賛した。夫婦を取り巻く細やかな描写や演技が松本の怪演をより際立たせる。（この項終わり）