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年内にも世界初挑戦の堤聖也が4回TKOで”テストマッチ”クリア 標的は井上拓真

スポニチアネックス / 2024年7月7日 19時39分

勝利した堤(撮影・島崎忠彦)

 ◇プロボクシング56.0キロ契約ノンタイトル戦 堤聖也(角海老宝石)<10回戦>ウィーラワット・ヌーレ(タイ)(2024年7月7日 東京・両国国技館)

 プロボクシング前日本バンタム級王者でWBA世界同級2位の堤聖也(28=角海老宝石)が、年内にも予定する世界初挑戦へ”テストマッチ”をクリアした。スーパーフライ級の王座統一戦、WBA王者・井岡一翔(35=志成)-IBF王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)のセミファイナルに登場。タイ・バンタム級10位のウィーラワット・ヌーレ(22)に4回1分13秒TKO勝ち。戦績は13戦11勝(8KO)無敗2分け。

 1、2回は長身の相手に様子見だったが、3回中盤からボディー、アッパーを主体に猛攻を開始。残り30秒、強烈な左ボディーで最初のダウンを奪い、さらに連打でダウンを追加すると、4回にも2度倒して試合を終わらせた。「僕自身ではそんなに高い手数はあげられないけど、組み立てという課題はできたかなと思う」と話した。

 3月からオーストラリアで約40日間、武居由樹(大橋)戦を控えていた前WBOバンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)のスパーリングパートナーを務めた。5月下旬からは米ロサンゼルスで約3週間、今月20日に初防衛戦を行うWBA同級王者の中谷潤人(M.T)、同日に加納陸(大成)とのWBOフライ級王座決定戦に臨むアンソニー・オラスクアガ(米国)らとスパーリング。ただし、強敵に対抗しようと普段よりも強いパンチを打ち続けたため、本来のボクシングが崩れてしまっていた。1カ月前に急きょ決まった”世界前哨戦”は、崩れたスタイルを修正して実戦で試す意味もあった。

 もっとも、堤は「自分の中では去年12月の試合が前哨戦。それからはいつでも世界戦ができるように準備してきた」という。日本王座4度目の防衛に成功した12月の試合では、穴口一輝さん(真正)を相手に劣勢を強いられながら4度ダウンを奪って判定勝ち。年間最高試合に選ばれる激闘だったが、穴口さんは試合後に意識を失い、開頭手術を受けたものの今年2月に亡くなった。堤は「それがボクシングに影響したことはない。ずっと覚悟してリングに上がっている」と姿勢を強調する一方、「僕の拳には戦ってきた人たちの思いや人生が乗っている。世界は必ず獲る」と誓いを新たにした。ワタナベジム時代から指導する石原雄太トレーナーも「本人も覚悟を持ってボクシングをしているので大丈夫と思う」と話し、「あの試合で何かをつかんで成長した」と転機になったと明かした。

 年内にも予定される次戦では世界初挑戦が濃厚。バンタム級の日本人世界王者4人のうち、標的は高校時代に敗れたWBA王者・井上拓真(大橋)だ。その先には統一戦の野望も抱く。「みんな日本人なので負けたくない気持ちが凄くある。(1つ獲ったら)全部欲しくなると思う。本物のチャンピオンに勝って、僕もチャンピオンになります」。悲劇と海外でのタフな経験を乗り越えた堤が、いよいよ世界へ打って出る。

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