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阪神・原口 9回2死満塁、代打で失策誘ったミラクル打は病気の少年の願いもかなえた

スポニチアネックス / 2024年7月8日 5時17分

<神・D>9回、適時打を放った原口(撮影・岸 良祐)

 ◇セ・リーグ 阪神6-5DeNA(2024年7月7日 甲子園)

 阪神が7日のDeNA戦で、1点劣勢の9回に劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めた。2死満塁で登場した代打・原口文仁内野手(32)が右前打。ここで右翼手・度会のライトゴロを狙った一塁送球がそれ、二塁走者も生還した。最大4点差をひっくり返し、今季4度目の劇勝。3点以上ビハインドからの逆転勝ちは今季初めてで、七夕の夜に虎党を沸かせた。これで3位に浮上。首位・広島に1ゲーム差に接近した。

 聖地を包んだ七夕の願いを、原口のバットが最後に成就させた。1点を追う9回2死満塁。「代打・原口」のアナウンスで沸いた聖地の大歓声を背に、輝きを放った。

 「ダッグアウトにいる時から、この場面をイメージしていた。打った瞬間から必死のパッチで走りました」

 初球だった。森原の外角直球をコンパクトにはじき返した打球は瞬く間に一、二塁間を破った。“超”がつくほどの前進守備を敷いていた右翼手・度会はライトゴロを狙って一塁へ投げたが、これが悪送球。ファウルグラウンドをボールが転々とする間に、三塁走者の前川に続いて二塁走者の梅野も本塁へ生還した。

 「こういう時に打てて良かったと思うし、お子さんもいい思い出になったのでは」

 少年の願いをかなえた。球団の「夏のこどもまつり」企画の一環である「ファンクラブKIDS会員限定企画!七夕ねがい叶えます」に選ばれ、今秋に手術を控える大場帆貴(ほだか)さん(10)を試合前に激励。「病気で秋に手術をすることに決まりました。麻酔や点滴が怖いですが、大好きなタイガースの選手に会って“頑張れ”と言ってもらいたい」と短冊に願いをしたためた帆貴さんの文字をしっかりと見つめ、話を聞き入った。

 19年に自身も大腸がんを患い今年1月に完治を報告。経験談を踏まえながら「俺も多少の不安はあったけど看護師さん、先生とかお父さんお母さんが、ずっとそばにいて一緒に頑張ってくれるから勇気を出して頑張って。元気になったら甲子園たくさん来てな」とエールを送った。

 岡田監督は「あと(野手)2人しか残っていないし、渡辺と原口(の2択)だったんだけど、ファーストを守るというのもあったし、一昨日は渡辺がいいところで打った。今日は原口かなと思った」と起用の意図を明かした。チームは今季4度目のサヨナラ勝ちで2カード連続の勝ち越しに成功。3位に浮上し、首位・広島には1ゲーム差に再接近した。「そういう場面(満塁)をつくってくれたみんなに感謝です」。3点以上のビハインドの展開で、逆転勝ちは今季初めてだった。虎党の願いをかなえた野手最年長の原口は、言葉もプレーも格好良かった。(石崎 祥平)

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