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阪神・野口 短冊の願いかなえたプロ初安打&初打点「やっと出た」 右京からの助言生きた

スポニチアネックス / 2024年7月8日 5時17分

<神・D>5回、野口はプロ初安打を放つ(撮影・平嶋 理子)

 ◇セ・リーグ 阪神6-5DeNA(2024年7月7日 甲子園)

 甲子園デビュー戦で、待望の一打が飛び出た。5回無死一塁、阪神・野口は代打で登場すると、ケイが投じた外角直球を強振。打球が右前で弾み、プロ初安打を記録した。さらに右翼手・度会が後逸し、三塁まで到達。反撃開始を合図する1点を、その手でもぎ取った。初めてのお立ち台に立つと、観戦に訪れた母・和香子さんに向かって「お母さん、やったよ!」と叫んだ。

 「やっと出た…という感じ。当たった瞬間に抜けると思った」

 これだけでは終わらない。そのまま右翼の守備に就くと、6回1死満塁の場面では、京山の直球をきっちり中堅方向に運んで犠飛。プロ初打点も挙げた。6日に登録を外れた森下に代わって、大車輪の活躍を見せた。

 春季キャンプは1軍スタート。対外試合が始まると、大きなプレッシャーに押し負けた。「打たないと、打たないと…」。焦りはプレーに直結。低めのとんでもないボール球にも手が出た。

 後輩からの助言で変わった。開幕2軍が決まり、選手寮で落ち込んでいたころ、通りかかった前川にふと、声をかけた。「どう打ったらいいのかな…」。後輩は真剣な表情で答えてくれた。

 「恭佑さん、“次”でいいんですよ。どんだけダメでも、引きずったら終わりなんです」。昨年、前川もメンタルの浮き沈みが課題だった。その経験談が、心に響いた。「あの話を聞いて、結果を引きずらなくなった」。初安打まで4打数無安打。それでも黙々と準備を続けた男に、聖地で最高の結果が待っていた。

 七夕の願いもかなえた。日付が変わったころ、「明日、ヒット打てますように」と思いを込めて眠りについた。「12時過ぎてから明日って書いちゃったけど、かなって良かった」。背番号97の笑顔が、星のようにまぶしく輝いた。(松本 航亮)

 ◇野口 恭佑(のぐち・きょうすけ)2000年(平12)7月17日生まれ、長崎県出身の23歳。創成館では1年秋からベンチ入りし、3年春夏に甲子園出場。九産大では4年春に福岡六大学リーグでベストナイン。22年育成ドラフト1位で阪神入団。23年は2軍で67試合に出場し打率・303、6本塁打、18打点。11月14日の契約更改時に支配下選手へ昇格。1メートル80、86キロ。右投げ右打ち。

 ○…野口の恩師である九産大の大久保哲也監督(61)がプロ初安打を祝福した。22年に育成枠で入団の際に担当した前田忠節スカウトからの連絡でテレビを付け、VTRで“その瞬間”を確認した。「広角に打てる彼らしいヒット。打球が強かったから、右翼の後ろに抜けたと思います」。1軍に昇格した6月28日に本人から報告があり、「チャンスはそう何回もないぞ、とにかく頑張れ」と背中を押した。「広角に打てるのが強みなので、今後もその特長を忘れずに頑張ってほしい」とエールを送った。

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