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阪神・西勇が若手に伝えたいこと「失敗を恐れずにいけよ。いけるところまで突っ走ったらええねん」

スポニチアネックス / 2024年7月8日 8時3分

<神・D>先発した西勇(撮影・岸 良祐) 

 ◇セ・リーグ 阪神6-5DeNA(2024年7月7日 甲子園)

 【畑野理之の談々畑】西勇輝が2回、4連打されて3失点。3回も2死から連打と申告敬遠で満塁を招き辛うじて切り抜けた。ここで降板を命じられた。

 ちょうど1週間前の6月30日のヤクルト戦(神宮)。西勇は6回1失点に抑え、リリーフ陣にマウンドを譲った。しかし5―1の8回に桐敷拓馬、漆原大晟、岩崎優が5失点して逆転負け。あと2イニングの投手起用の順番と準備不足によるブルペンのドタバタぶりが、クローズアップされた試合だった。

 この敗戦後の西勇のコメントに驚いた。「一番上の僕でよかった」――。いつも頑張っている若い投手が、いつかは経験するであろう救援失敗。その時は、才木浩人や村上頌樹の勝ちが消える試合ではなく、チーム最年長の自分の時でよかった、という意味。なかなか言えない素晴らしい言葉だと思う。

 後日、もう少し詳しく聞きに行った。

 「自分もそうでしたけど、若いころの1勝、1セーブ、1ホールドって凄くうれしかったですし、重いものでした」

 オリックスと阪神で通算121勝を挙げたプロ16年目の経験が、そう思うように変えた。「自分の白星が全てではなくなった。先発ローテーションで6年、7年と回っているうちにチームが勝てばいいと思うようになれた」。ヤクルト戦で4勝目が消えた時も、「自分の成績どうこうではなく、チームが負けたのが悔しかった。そして桐敷や漆原が夜に嫌な思いをして次の日を迎えるのがつらいだろうなと」

 西勇が先発した6月13日のオリックス戦(京セラドーム)では豊田寛が「7番・左翼」で2年ぶり3度目のスタメン出場を果たし、いきなり左飛を落球。すぐに「失敗を恐れずにいけよ」と声をかけた。投手野手に関係なく、若さという武器に水をやっている。

 後輩たちによる必死の追い上げを、西勇はベンチから見届けた。漆原は失点したがそれも経験。9回に登板した桐敷は3者凡退で勝利投手になった。豊田は好機で2三振したが、途中出場の野口恭佑はプロ初安打から犠飛でプロ初打点。この日は西勇自身がふがいない投球をしてしまったが、若い力が勝利に導いた。「今の子たちは、行き当たりばったりでいいから、いけるところまで突っ走ったらええねん」。サヨナラ勝利の後は西勇も歓喜の輪の中で、みんな頼もしいわ、と思ったはずだ。

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