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浜田剛史氏 井岡効いていた左ボディーアッパー 前に出ていれば…

スポニチアネックス / 2024年7月8日 4時41分

<井岡・マルティネス>2回、左ボディーを打ち込む井岡(撮影・島崎忠彦)

 ◇WBA&IBF世界スーパーフライ級王座統一戦12回戦 IBF王者フェルナンド・マルティネス―WBA王者井岡一翔(2024年7月7日 両国国技館)

 【浜田剛史の目】いい打ち合いだったが、井岡は1回に流れを持っていかれたのが痛かった。マルティネスはスタートから一気に攻めて先手を取った。ただ井岡もひるむことなく、カウンターで左ボディーアッパーを効かせ、相手の動きを止めた。明らかに効いていたので、ここで思い切って前に出ていたら、井岡のペースになっていたかもしれない。結果的にこのラウンドの終盤で再び攻め込まれて、マルティネスのペースになってしまった。

 2回以降、井岡はブロッキングしながらボディーを攻めるけれど、パンチも浴びた。一方でマルティネスは打ち合いながらも、ボディーを攻められると一度離れて休み、再び攻め直した。打ち勝つしか手がなかった井岡と比べ、マルティネスの方がボクシングの幅が広く、試合巧者だった。

 井岡の調子は悪くなかったと思う。12回まで攻める姿勢があり逆転の可能性があると期待できる内容だった。ボディー一辺倒ではなくボディー―顔面―ボディーと攻める、ロープ際まで馬力で押し込む、などで勝負をかける方法はあったかもしれない。(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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