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麻布大付・秋本が父にささげるセンター返し がん患い4年前に44歳で他界 教え通り「やりきった」

スポニチアネックス / 2024年7月9日 5時1分

<麻布大付・秦野>6回、安打を放つ麻布台付・秋本(撮影・光山 貴大)

 ◇第106回全国高校野球選手権神奈川大会1回戦 麻布大付3―9秦野(2024年7月8日 秦野)

 天国の父にささげる一打だった。麻布大付の「1番・中堅」として出場した秋本晄太郎(3年)が、5点を追う6回無死一塁から中前打。勢いづいた打線は3点を奪った。終盤に再び突き放されて敗れたが、「やりきった」と胸を張った。

 父・健太郎さんはGIST(消化管間質腫瘍)と呼ばれる希少がんを患い、4年前に44歳の若さで帰らぬ人となった。少年野球チームでコーチを務めるなど、二人三脚で歩んできた父との別れ。直後は野球を続けるか否かで悩んだが、「ここでやめたら怒られる」と腹をくくった。

 対戦相手はくしくも、健太郎さんの母校である秦野。センター返しでの安打は、父の教えを忠実に守ったからこそ打てたものだった。「お父さんのおかげ。今日は褒めてくれると思う」と万感の思いを込めた。(宮澤 颯人)

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