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河村勇輝 172センチでもNBA挑戦「自信ある」 心震えた“173センチ戦士のように”のオファー

スポニチアネックス / 2024年7月10日 4時31分

<横浜BC・河村 会見>会見中に笑顔を見せる河村 (撮影・村上 大輔)

 NBAグリズリーズとキャンプ参加のための「エキシビット10」契約を結ぶことで合意した日本代表の河村勇輝(23=横浜BC)が9日、横浜市内で会見した。身長1メートル72の司令塔は目標のNBAデビューが険しい道になることを想定し、挑戦への覚悟を強調。昨季ツーウエー契約でグリズリーズとネッツでプレーして41試合に出場した身長1メートル73のジェイコブ・ギルヤード(25=ネッツ)を手本にNBAデビューを目指す。

 壁が高いことは承知の上。通称“キャンプ契約”からNBA挑戦のスタートを切る河村は「NBAのコートに立つことが一番の目標。とんとん拍子でいくとは全く思っていない。それを分かった上でのチャレンジ。言語や文化の問題、実力で歯が立たないこともあると思う。それでいい。どんな困難にも立ち向かえる自信はある。覚悟を持って臨みたい」と強調した。

 昨夏のW杯後からNBAの複数クラブに興味を示され、先週にグリズリーズから正式オファーが届いた。「小柄な僕に複数からオファーがあり、うれしかった。驚いた部分もあった」。数日で決断し、6日に合意。決め手はクラブからの熱意と、具体的に示されたビジョンだった。

 身長1メートル72の河村は昨季NBAで最も低かったノウェル(ラプターズ)よりも2センチ高いだけ。グリズリーズでは昨季、1メートル73のギルヤードがツーウエー契約で37試合出場。1試合平均17・7分のプレーで4・7得点を記録した。シーズン終盤にネッツに移籍した司令塔を河村は「研究してきた」とシーズンを通してチェック。クラブからギルヤードのように「プレーメーキングして、アシストの多いPGであってほしい」と伝えられ、心が震えた。

 グリズリーズは既に3枠のツーウエー契約が埋まっている。開幕前キャンプのアピール次第で入れ替えはあるが、下部Gリーグでスタートを切る可能性が高い。「夢の実現のために日々精進したい」と誓った23歳は、「(NBAデビューは)早ければ早いほどうれしいが、2、3年で真価を発揮しないといけないと思っている」と覚悟を示した。Bリーグの恵まれた環境を捨て、ハングリーな世界に飛び込む。 (木本 新也)

 ▽エキシビット10契約 17年に導入された最低年俸、無保証の契約。クラブはシーズン開幕までにNBAと下部Gリーグチームを一定期間行き来できるツーウエー契約に切り替えることができる。契約解除された場合も契約クラブの傘下のGリーグチームと契約が可能。19年に馬場雄大がマーベリックスと、20年に渡辺雄太がラプターズと同様の契約を結んだ例があり、渡辺はツーウエー契約を勝ち取った。

《同じ境遇の富永とユニホーム交換を!》

 ○…河村がペーサーズとの「エキシビット10」契約に合意している盟友・富永啓生(23)への思いを語った。高校時代から年代別の日本代表で一緒にプレーしてきた間柄。今春米ネブラスカ大を卒業した1学年上のシューターから「毎年レベルアップして日本に帰ってくる姿は刺激的でした」と刺激を受けてきた。「同じタイミングで挑戦できるのは凄くうれしい」と声を弾ませ「“必ず一緒に(NBAの)コートに立ってユニホーム交換しよう”という話をした」と明かした。

《低年俸で環境過酷Gリーグ》

 ○…Gリーグの環境は過酷で、NBAと比べて天国と地獄と言っても過言ではない。年俸は日本円に換算して1000万円以下の選手が多い。遠征は深夜の長距離バス移動も多く、クラブによっては提供される食事がハンバーガーなどのジャンクフードしかない場合もある。プレー面でも自身の売り込みを重要視する選手が多く、連係よりも個人技に走る傾向が強い。昨季横浜BCで推定年俸1億円超の河村にとっては、まさにいばらの道となる。

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