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KMGホールディングス 元ダイエー・加藤伸一監督が語る都市対抗野球への熱き思い「まずは1勝」

スポニチアネックス / 2024年7月10日 5時2分

KMGホールディングスの加藤監督(撮影・杉浦 友樹)

 【あの人に逢鷹】社会人野球の2大大会の一つ、「都市対抗選手権」が19日から東京ドームで開幕する。7年ぶり4度目出場のKMGホールディングス(福岡市)は創部40年目にして初めて九州の第1代表として出場する。ダイエーなどで通算92勝を挙げた就任3年目の加藤伸一監督(58)が熱い思いを語ってくれた。

 社会人野球の朝は早い。加藤監督は午前7時には福岡県筑前町にあるグラウンドに到着し、8時からブルペンに出向いたり、野手陣の練習を見守る。朝型にシフトした生活に58歳は「もう慣れましたね」と穏やかな笑みで話した。選手の大半は三菱自動車、スズキのディーラーとして働く営業スタッフで、午後からはそれぞれ業務にあたる。

 監督3年目にして勲章を手にした。都市対抗予選で84年の創部以降初めて九州第1代表に輝いた。最速155キロ右腕の木下里都を軸に、準決勝で強豪の西部ガスから公式戦初勝利を挙げるなど内容は濃かった。「選手も自信になる」とチーム力向上に目を細める。 

 就任当時からすると想像できない景色だったかもしれない。17年に投手コーチ、22年から監督になったが、監督初年度の日本選手権九州地区予選では本戦と敗者復活戦で連敗して敗退するなどチームは低迷していた。「勝てる要素が全くなかった」と振り返る。

 選手の血の入れ替えを断行し、スカウティングを強化するなど改革に乗り出した。「とにかく練習試合から全力で勝ちにいく」と“勝ちグセ”をつけるところからスタート。ソフトバンクのコーチ時代にはメッツの千賀を指導するなど、指導経験は豊富だが、社会人野球での指導スタンスは「頭ごなしにアドバイスしないこと」。練習を観察してからコミュニケーションを取ることを心がけてきた。

 昨年は日本選手権に9年ぶりに出場。4失策が響いて初戦で敗退したが、全国の舞台を経験して選手は自信をつけた。指示待ちだった選手たちが、進んで取り組むようになったという。「一昨年とは全く違うチームになった」と手応えを感じている。

 試合会場の東京ドームは、ダイエー時代の1991年4月21日の日本ハム戦で右肩痛を克服し550日ぶりの1軍勝利を挙げた思い出の地。「ベンチでシクシク泣いてね」。あの日から33年。「まずは1勝」と誓う大舞台で22年のチーム名変更からまだ浅い「KMGホールディングス」を全国に広める。 (杉浦 友樹)

 ▽KMGホールディングス 84年に九州三菱自動車として創部。22年に現チーム名に変更。2大大会の過去最高成績は、05年の日本選手権ベスト8。主なOBに帆足和幸(元西武、ソフトバンク)、有銘兼久(元近鉄、楽天)、有吉優樹(元ロッテ、DeNA)、谷川昌希(元阪神、日本ハム)がいる。活動拠点は福岡県福岡市。

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