名古屋場所出場決定の照ノ富士 不安要素あるも伊勢ケ浜親方「優勝目指してやらなければいけない」

宝富士（左）と三番稽古を行う照ノ富士（撮影・前川　晋作）

　大相撲の横綱・照ノ富士（32＝伊勢ケ浜部屋）が名古屋場所（14日初日、ドルフィンズアリーナ）に出場することが11日、決まった。師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）が「出ます。それに向けて調整してきたので」と明言した。

　照ノ富士はこの日、名古屋市瑞穂区の伊勢ケ浜部屋で幕内・宝富士と9番取り、得意の右四つ以外にも突き放したり左四つから攻め返したりと幅広い取り口を試した。膝や腰のケガなどで直近2場所は途中休場。再起を期して6月下旬から実戦稽古を再開し、名古屋入り後は出稽古にも行くなど少しずつペースを上げてきた。

　師匠は「稽古量が少し足りていない」と不安要素を挙げながらも、古傷の状態については「だいぶ良い」と評価。「最後までしっかり取って、優勝目指してやらなければいけない」と横綱の完全復活に期待を寄せた。また、右足首のケガで夏場所を全休して十両に転落した尊富士の出場可否は明言せず。「本人は出るつもりで前向き」と話すにとどめた。　（前川　晋作）