合わせて94歳!序二段で戦後最高齢対決が実現 後輩の芳東が「鉄人対決」制す
スポニチアネックス / 2024年7月14日 12時22分
◇大相撲名古屋場所初日(2024年7月14日 ドルフィンズアリーナ)
序二段の取組で47歳同士の対戦が実現。47歳1カ月の西16枚目、芳東(玉ノ井部屋)が同東16枚目で現役最高齢47歳10カ月の翔傑(芝田山部屋)を寄り切りで破った。併せて94歳11カ月は20年名古屋場所初日の華吹(西序二段68枚目、50歳1カ月)対天一(東序二段69枚目、42歳7カ月)の「92歳8カ月」を更新する戦後最高齢対決となった。
芳東、翔傑はともに初土俵から無休(コロナ関連休場をのぞく)で土俵に上がり続ける「角界の鉄人」。最高位は前頭12枚目で、関取在位21場所の芳東は初土俵からの連続出場(1336)が玉鷲に次いで現役2位、歴代でも8位。方や幕下経験のある翔傑も現役では4番目に長い初土俵から1211回連続出場を誇り。初土俵からの連続場所皆勤は176場所。歴代最長の記録を保持する。
21年名古屋場所以来3年ぶりの対戦。館内から「よしあずま~」「しょうけつ~」のかけ声が飛んだ。右四つで胸を合わせる形から、芳東が相手の揺さぶりにも対処し、もろ差しになって寄り切った。
翔傑戦は4戦全勝とした芳東は「あの形(右四つ)になればね」と柔和な表情を浮かべる。全盛期と比べて稽古量は落ちたが稽古場には必ず降りて体を動かすなど地道な努力は継続。春には右ふくらはぎを痛めて出場も危ぶまれたが、土俵に上がり続け夏場所は4勝3敗で勝ち越した。「師匠(元大関・栃東)から“せっかく汗かいているだからストレッチやれ”と言われている。右のふくらはぎもだいぶ良くなった」と話した。連続出場は年下の玉鷲がはるか先を行くが「1場所7日の自分とは違って15日間。すごいこと」と感心する。
最近は前に出る相撲も減ったとはいえ、右四つの形になれば現役最長身(1メートル96)を生かした取り口は健在。94歳対決には「特にないですよ」とそっけないが「応援してくれる人のためにも1番でも多く勝ちたい」と29年目の夏も健在を示す覚悟を示した。
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