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ドジャース・大谷 マエケン撃ちで8冠ターン 前半戦“過去最高”の輝きで球宴へ弾み

スポニチアネックス / 2024年7月16日 1時33分

<タイガース・ドジャース>5回、前田から内野安打を放つ大谷(撮影・西尾 大助)

 ◇インターリーグ ドジャース3-4タイガース(2024年7月14日 デトロイト)

 8冠ターンだ!ドジャースの大谷翔平投手(30)が14日(日本時間15日)、タイガース戦で前田健太投手(36)から遊撃内野安打を放つなど2安打をマークし、前半戦最終戦を締めくくった。29本塁打、OPS(出塁率+長打率)1・035、75得点など打撃8部門がナ・リーグトップ。4年連続で出場する16日(同17日)のオールスター戦(アーリントン)、後半戦へ弾みをつけた。

 強烈なラインドライブだった。5回2死。大谷が3年ぶりの対戦だった前田の4球目、外角スプリットをはじき返した。鋭く落ちるライナーで遊撃手のグラブをはじく内野安打。8回も左腕チェフィンから右前打し、2戦連続マルチ安打で前半戦を締めた。

 中継ぎ配置転換後初登板の前田は、3球目に今季最速94・1マイル(約151キロ)を計測。「特別だった。凄く楽しかった。翔平と対戦できたことで、今まで出なかった力みたいなものを出すことができた」と振り返った。安打の後はクイック投法で大谷の二盗を阻止し、今季3度目の盗塁失敗の“お返し”に成功。だが、ベテラン右腕に見えない力を呼び起こす存在感は、やはり特別だった。

 打者専念の特別な移籍1年目。デーブ・ロバーツ監督は前半戦の働きを「期待通りの才能。世界的な野球界の顔。毎日彼のプレーを見られることは我々全員にとって幸運なこと」と改めて絶賛した。29本塁打と、03年のカージナルス・プホルスに並ぶ前半戦歴代5位で球団新記録の235塁打、OPS1・035など打撃8部門がリーグトップ。超えれば優秀というOPS「1」以上は、両リーグでヤンキース・ジャッジと2人のみだ。

 メジャー7年目で前半戦自己最高の打率・316。この日、規定打席に到達したブルワーズ・イエリチの・326にトップを譲ったが、リーグ3位の69打点とともに3冠王は射程圏だ。23盗塁も自己最多だった21年の26盗塁にあと3。前日到達したメジャー通算200号や4年連続20号は日本選手初で、6日にはメジャー史上初の1試合「本塁打、三塁打、複数四球、死球、盗塁」もマークした。

 試合は4回から登板した前田に3回2/3を無失点に抑えられるなど、2試合連続サヨナラ負けで直近7試合は1勝6敗。だが、地区2位のダイヤモンドバックスに7ゲーム差の首位キープには、過去最高とも言っていい大谷が、数字と記憶に残る活躍で貢献してきた。

 試合後はオールスター戦に向け、フリーマンらとチャーター便でテキサス州アーリントン入り。真美子夫人や「一緒に行くと思う」とした愛犬デコピンと初めて臨む真夏の祭典も、もちろん主役だ。

 ≪球団45年ぶり117安打≫大谷は29本塁打など打撃8部門でリーグトップ。長距離打者を示す数値のISOは「長打率―打率」で計算される。「塁打数÷打数」の長打率は単打が多い場合も数値が高くなるため、ISOは単打の影響を除外するための指数。また、6月18日のロッキーズ戦での20号の476フィート(約145・1メートル)は今季メジャー最長飛距離。平均打球速度95・5マイル(約154キロ)、バレル率13・1%、ハードヒット率60%などもリーグトップだ。前半戦117安打は、79年スティーブ・ガービーの118安打以来球団45年ぶりとなった。(柳原 直之)

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