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作新学院「江川2世」小川哲 83球1安打完封の超マダックス 自己最速147キロ出た!スカウトも称賛

スポニチアネックス / 2024年7月18日 5時2分

直球で押しまくった作新学院・小川哲(撮影・柳内 遼平)

 ◇第106回全国高校野球選手権栃木大会2回戦 作新学院3-0栃木(2024年7月17日 エイジェックスタジアム)

 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は17日、34大会で201試合が行われた。栃木では春夏連続出場を狙う作新学院が栃木を退け初戦突破。エース右腕の小川哲平投手(3年)が自己最速タイの147キロをマークし、83球で9回1安打完封した。直球で押しまくるスタイルは同校OBの江川卓氏(69)をほうふつさせる。今秋のドラフト候補が幸先良いスタートを切った。

 作新学院に新たな直球伝説が生まれた。「怪物」江川卓が数々の伝説を刻んでから半世紀。背番号1を受け継ぐ小川哲は直球を投げ続けた。自己最速タイの147キロをマークするなど、初球から3回途中まで実に29球連続。「初回から強い、迫力のある球が投げられた」と胸を張った。

 相手校の栃木ベンチから各打者に「真っすぐ一本!」、「変化球はない!」と指示が飛んだが、お構いなしだ。1メートル84、95キロの右腕は脱力したフォームから常時140キロ超の直球で押し、6回まで変化球はわずか2球だけ。異例の配球にも「自信があったので」と余裕の表情を浮かべた。

 7回からは96キロを計測した緩いカーブも駆使。この日最速との球速差は51キロもあった。9回2死からは146キロ直球で空振り三振。「最終回まで球速が落ちず、上がっていくような感じで投げられた」とうなずいた。100球未満で完封する「マダックス」を大きく下回る83球の「超マダックス」。6三振にとどまったが1安打と隙なしの投球だった。

 今春選抜では神村学園(鹿児島)との初戦に先発し、5回4失点で敗れた。大会後は球威アップに取り組み、横振りだった体の使い方を修正。「上からボールをつぶすイメージ」という縦振りに変え、快投を呼んだ。

 ネット裏では4球団8人のスカウトが視察した。楽天・後関昌彦スカウト部長は、ストライク率81%を記録した制球力に着目。「ストライクで打たせることに徹している。高校生の中で良い投手ですね」と評価した。

 唯一無二の直球を武器に甲子園を沸かせた「江川スタイル」で、好発進した小川哲。「これからも引っ張って絶対、甲子園に行きたい」と決意表明した。(柳内 遼平)

 ◇小川 哲平(おがわ・てっぺい)2006年(平18)5月2日生まれ、栃木県出身の18歳。落合東小1年から野球を始め、落合中では軟式野球部に所属。作新学院では1年春からベンチ入りし、2年春、3年春に甲子園出場。50メートル走6秒6、遠投100メートル。1メートル84、95キロ。右投げ右打ち。

 ≪夏の甲子園での最少投球数は74球≫金属バットが導入された1974年夏以降で甲子園大会でのマダックス達成は計77試合(夏44、春33)ある。夏は85年東洋大姫路(兵庫)豊田次郎の高岡商(富山)戦での74球が最少投球数。選抜は07年関西(岡山)川辺郁也の創造学園大付(長野)戦での77球が最少。プロ野球では52年5月11日近鉄戦の柴田英治(阪急)の71球が最少となっている。

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