春の大阪王者、大院大高が初戦敗退 今秋ドラフト候補の遊撃手、今坂幸暉は号泣

＜同志社香里・大院大高＞初戦敗退に泣き崩れる大院大高・今坂（中央）（撮影・北條　貴史）

　◇第106回全国高校野球　大阪大会2回戦　大院大高1―2同志社香里（2024年7月17日　シティ信金スタ）

　今春の大阪大会を制した大院大高が初戦で姿を消した。今秋ドラフト候補に挙がる今坂幸暉（3年）は「3番・遊撃」で先発し、6回先頭で右前打を放つなど3打数1安打と奮闘。1―2の9回2死無走者では、直前を打つ2番の東隼杜（3年）に「俺に回してくれたら絶対に（本塁まで）還したるから」と声をかけて鼓舞。しかし、次打者席で試合終了の瞬間を見届けると、しばらく整列に加われないほどに号泣した。

　「何が何だか分からないという気持ちです。1打席目から振れてはいたけど、勝利に貢献することが最優先なので…」

　春季大会では履正社、大阪桐蔭と「大阪2強」を倒して優勝する旋風を起こした。しかし、「終盤になるにつれてプレッシャーを感じた」と、重圧が打線を計5安打1得点のみと硬くさせた。この日も8球団12人のスカウトが視察し、試合後には今秋のプロ志望届提出を明言。「最高の仲間と野球ができました。こういう悔しさが自分を強くしてくれると思う」と、さらなる成長を誓った。

　▼大院大高・志水那優（3年＝「5番・捕手」のプロ注目選手。体調不良に悩まされながら3打数1安打）気持ちの弱さが出て不安な自分に負けた。（今後の進路は）監督さんや親と話し合って決めますが、高卒でのプロ入りが一番の目標です。