北勝富士「僕も膝ケガしているから鳥肌立ってしまう」自身は初白星も…左膝負傷の朝乃山を心配

錦木を押し出しに破る北勝富士（右）

　◇大相撲名古屋場所4日目（2024年7月17日　ドルフィンズアリーナ）

　東前頭13枚目の北勝富士（32＝八角部屋）が錦木（33＝伊勢ノ海部屋）を下して今場所の初白星を挙げた。

　立ち合い右手を出して当たると少し押し込まれたが、右へ回り込んでしのいでから逆に下から押し返して押し出し。「はたいてしまったけど思いとどまった。とりあえず安心しました」と4日目に挙げた初白星を振り返った。

　この日、1番前の取組で朝乃山（30＝高砂部屋）が左膝を負傷。立ち上がれず車椅子で搬送される様子を土俵下で見ていた。「僕も膝ケガしているから鳥肌立ってしまう。かわいそうに…やっぱり膝はかばってしまいますよね。痛くない方で頑張っちゃう。ああいう相撲を見ると自分も気を付けないと…と思う。ケガは嫌ですね」。同じ高砂一門でともに学生時代からしのぎを削ってきた、1学年下の戦友を思いやった。

　自身は32歳の誕生日から2日遅れで待望の初白星。本来ならうれしいはずだが笑顔はなく、終始朝乃山を心配していた。