朝乃山は左膝前十字靱帯断裂の重傷…再建手術必須で長期離脱へ 3場所連続全休なら再び三段目転落
スポニチアネックス / 2024年7月18日 9時17分
◇大相撲名古屋場所5日目(2024年7月18日 愛知・ドルフィンズアリーナ)
大相撲の東前頭12枚目・朝乃山(30=高砂部屋)が5日目から休場することが決まった。この日、師匠の高砂親方(元関脇・朝赤龍)が明かした。
前日の一山本戦で左膝を負傷。押し込まれて踏ん張った時、内側に入るように折れ曲がって倒れた。自力で立ち上がれず車椅子に乗って花道を引き揚げ、ハイパーレスキュー隊の特殊災害対応車で病院へ搬送された。師匠によると、左膝は前十字靱帯が断裂しており、今後手術を受ける予定。「治して復活させる」と再起を願った。
前十字靱帯の再建手術を受ければ、一般的には競技復帰まで半年以上かかるとされる。最近では、昨年春場所で右膝前十字靱帯を断裂して再建手術を受けた若隆景がその後3場所連続全休で関脇から幕下まで転落した例がある。朝乃山は秋場所から全休が3場所続けば三段目転落も余儀なくされる。大関から不祥事による6場所出場停止で三段目まで番付を下げ、三役まではい上がったものの再び逆戻りとなってしまう。
朝乃山の休場は、幕内に復帰した昨年夏場所以降5度目。昨年名古屋場所で左上腕二頭筋を部分断裂、秋巡業で左ふくらはぎを肉離れ、今年に入って初場所で右足首を捻挫、春巡業で右膝内側側副靱帯を損傷…15日間皆勤できた場所は8場所中3場所のみとなってしまった。
ケガの連鎖は本人が一番危惧していたこと。昨年末の時点で「若い頃に比べてケガしやすくなっている。1カ所ケガすると体の中のバランスが崩れていってガタガタってくるのかも」と話していた。下半身だけでも左ふくらはぎに右足首と両足に故障を抱えていた上に、4月の春巡業で右膝を負傷。「膝は初めて。大きい体を支えるのに一番大事な部分」と話していた。夏場所は無理すれば出場できないこともなかったが、大事を取って全休。当初は全治3週間だったが、受傷2カ月後にようやく実戦稽古を再開したほど慎重だった。
休場明けの今場所直前には「場所に出られる喜びが一番強い。ケガしないように、15日間皆勤ですね」と相撲が取れる喜びを口にしていた。細心の注意を払っていても起きてしまった悲劇。力士人生最大の試練に直面した。
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