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【高校野球】奈良大付が8強一番乗り プロ注目の大型遊撃手・岸本佑也が初完封勝利

スポニチアネックス / 2024年7月18日 13時12分

7球団のNPBスカウトが見守る中で先発し、力投する奈良大付・岸本佑也投手

 ◇全国高校野球選手権奈良大会3回戦 奈良大付5―0橿原学院(2024年7月18日 さとやくスタジアム)

 奈良大付がシード校の橿原学院を5―0で下してベスト8一番乗りを果たした。

 強肩強打の岸本佑也遊撃手(3年)が出場するとあって、スタンドにはNPB7球団のスカウトが集まった。岸本は本職のショートではなく、MAX147キロの直球を買われて先発のマウンドに。この日の最速は146キロ出ていたが「カットボールとチェンジアップが良かった」(岸本)と走者を出しながらも要所を締めて橿原学院を125球で3安打、11奪三振で完封した。「9回投げ切ったのは初めて」だから、岸本は完封勝利も初めてという大仕事だった。

 女房役の岡田凌輝(りき)捕手(3年)は先制の右前打と3点目のスクイズと2打点で岸本を助けた。「岸本が粘って投げていたので、先制点を取れて良かった。岸本は熱くなるタイプなので『冷静にいこう、8割でいいから』と言って落ち着かせていました」と話した。

 奈良大付の田中一訓監督は「去年の夏、天理相手に投げさせてボコボコにされた。それで秋はショートに専念させました。岸本は練習試合でも完投がなかったし、暑い中で投げ切れば人間的にも大きくなると思って」と完投させた理由を明かした。昨夏は2回戦で天理と当たり14―15で打ち負けた。岸本は5番手で登板したものの、一死も取ることなく降板している。その思いもあってか「最後まで行きたい。大丈夫です」と岸本は田中監督に完投を志願した。「今までなら『代わるか?』『はい』だったのが、成長したなと思いました。嬉しかったです」と目を細めた。

 天理と智弁学園は逆のヤマにいる。シード校を倒して8強入りした奈良大付が2018年以来6年ぶり2回目の夏舞台に前進した。

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