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「悪役商会」リーダー・八名信夫の自伝 “人間力”が浮き彫りになった一冊 89歳誕生日に出版

スポニチアネックス / 2024年7月19日 17時39分

8月19日に発売される八名信夫の自伝

 プロ野球選手から俳優に転身し、悪役を専門に演じる集団「悪役商会」のリーダーとしても活躍中の八名信夫の自伝「悪役は口に苦し」が89歳の誕生日に当たる8月19日に小学館から出版される。波乱に富んだ人生がつづられた。

 1935年(昭10)8月に岡山県岡山市で産声をあげた八名。小学校で見た米軍人のキャッチボール姿に興味を覚えたのが野球との出合い。やがて明治大学から東映フライヤーズ(現日本ハム)に投手として入団したが、ケガで選手生活を断念。俳優に転身し「飢餓海峡」「仁義なき戦い」「網走番外地」といった映画や「西部警察」、NHK朝のテレビ小説「純情きらり」など硬いものから軟らかいものまで幅広い映像作品に出演してきた。

 83年には悪役商会を結成。先頭に立って集団を引っ張る一方で、「う~ん、まずい、もう1杯!」のセリフもおなじみの青汁のCMでお茶の間を沸かせるなど、存在感を示してきた。また、自主制作映画「おやじの釜めしと編みかけのセーター」「駄菓子屋小春」をひっさげて地震や洪水などで被災した地域を訪れ、無料上映会を実施。子供たちとの交流にも積極的に取り組んでいる。

 映画やドラマで見せる凄みのある表情と、演技を離れた時の穏やかで柔和な笑顔のギャップがまた魅力。幼い頃の戦争体験に由来する平和を願う気持ちや、頑張っている人を応援したいという情のあつさ。「人間・八名信夫」が浮き彫りになった読み応えある1冊(242ページ)だ。

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