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広島・大瀬良 背番号14の大先輩・津田さんの命日に炎の零封 「安心して見てもらえたかな」

スポニチアネックス / 2024年7月21日 5時1分

<神・広> ナインを出迎える広島・大瀬良(左から2人目)(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 広島1ー0阪神(2024年7月20日 甲子園)

 広島・大瀬良大地投手(33)が20日の阪神戦で7回無失点の力投を見せ、首位を死守する3連勝に大きく貢献した。背番号14の先輩、津田恒実さんの命日に8年ぶり3度目の登板。5勝目は付かなくても、防御率0・82まで向上させ、リーグトップを守った。延長11回に小園海斗内野手(24)の中犠飛で決勝点を挙げ、連夜の1―0勝利。2年ぶり7度の球団記録となる3試合連続零封勝利で63年ぶり2度目の甲子園6連勝へ伸ばした。

 大瀬良は背番号14の先輩に思いをはせ、全力で腕を振った。

 「同じ14番を背負わせてもらっている身として、カープの大先輩として、健康で大好きな野球ができていることに感謝の気持ちを持っている。ゼロで抑えて勝てることが今日という日にとっては一番いいこと。チームが勝ったし、前回よりは(天国の津田さんに)安心して見てもらえたかなと思う」

 7月20日は「炎のストッパー」と呼ばれたOB津田恒実さんの命日。15年に救援で1回無失点。16年は先発で3回4失点でKOされた。いずれも勝敗は付かず、「いい投球ができていなかった」と苦い思い出がずっと頭の片隅に残っていた。今回が8年ぶり3度目の登板。やっと胸を張れる内容を見せることができた。

 4回までは一人の出塁も許さない完璧な投球を見せた。5回1死から大山に初安打となる左前打、続く前川にも右前打を浴びても、1死一、二塁から梅野を三ゴロ併殺に仕留めると、ガッツポーズで気迫をあらわにした。6回も安打と菊池の失策で再び1死一、二塁。中野を二直、森下を右飛に抑えて踏ん張った。

 98球の力投。5勝目を持ち越した一方、防御率0・88を同0・82まで向上させてリーグトップを守った。前半戦は4勝1敗の折り返し。打線の援護との巡り合わせで、個人として白星は伸びなくても、15度の登板日にチームは11勝2敗2分けの戦績が光る。「スゴく出来すぎ」と笑顔を浮かべ、「やってきたことを継続していくことが大事なのでしっかりと頑張りたい」と後半戦を見据えた。

 開幕前などの時間を使って、プロ1年目から津田さんへの墓参は毎年欠かさない。「シーズンオフになると思うが、タイミングを見て手を合わせにいきたい」。特別な日の好投で後半戦へ弾みをつけた。最高の形でシーズンを終え、墓前に報告するつもりだ。(長谷川 凡記)

 ▽津田 恒実 1960年(昭35)8月1日生まれ、山口県南陽町(現・周南市)出身。南陽工、協和発酵を経て81年ドラフト1位で広島入団(当時は旧名の「恒美」=85年改名)。82年に先発で11勝を挙げ球団初の新人王。右手血行障害のため86年に救援転向。座右の銘は「弱気は最大の敵」で、常に真っ向勝負の投球から「炎のストッパー」と呼ばれた。89年は最優秀救援投手。91年、脳腫瘍に倒れ現役引退。93年7月20日、32歳の若さで死去。通算成績は286試合で49勝41敗90セーブ、防御率3.31。12年野球殿堂入り。右投げ右打ち。

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