「光る君へ」悲運25歳“定子様ロス”広がる…ききょうと「いつもいつも」ネット涙「もう美しいお姿を」

大河ドラマ「光る君へ」第28話。藤原定子（高畑充希・左）とききょう（ファーストサマーウイカ）は「いつもいつも」と声を揃え、笑い合い…（C）NHK

　女優の吉高由里子（35）が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」（日曜後8・00）は21日、第28話が放送され、女優の高畑充希（32）が好演してきた一条天皇の最愛の妃・藤原定子の最期が描かれた。インターネット上には「定子様ロス」が広がった。

　＜※以下、ネタバレ有＞

　「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛～僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。

　第28話は「一帝二后」。長保元年（999年）の暮れ、まひろ（吉高由里子）は藤原道長（柄本佑）との子を出産。道長は藤原彰子（見上愛）を中宮にし、藤原定子（高畑充希）と后を2人とする「一帝二后」を、国家安寧のために目論む…という展開。

　年が明け、長保2年（1000年）。定子の出家以来、為すべき神事が行われず、大水や地震はそれが原因などと、藤原行成（渡辺大知）は必死の説得。一条天皇は前代未聞の「一帝二后」を承諾した。

　藤原宣孝（佐々木蔵之介）は愛娘を「賢子（かたこ）」と名づけた。

　彰子が立后の儀式のため、いったん内裏を退出した翌日、一条天皇は定子と子どもたちを呼び「一帝二后」を詫びた。

　定子「父が死に、母が死に、兄と弟が身を落とす中、私は我が家のことばかり考えておりました。お上のお苦しみよりも、己の苦しみに心がとらわれておりました。どうか、私のことは気になさらず、彰子様を中宮になさいませ。さすれば、お上のお立場も盤石となりましょう」「お慕いしております。ですがそもそも、私は家のために入内した身にございます」

　一条天皇「これまでのことは、すべて偽りであったのか。偽りでも構わぬ。朕はそなたを離さぬ」

　定子「人の思いと行いは、裏腹にございます。彰子様とて、見えておるものだけがすべてではございませぬ。どうか、彰子様とご一緒の時は、私のことはお考えになられませぬよう、どうか…」

　2月25日、彰子立后の儀が執り行われ、先例なき「一帝二后」の世が始まった。

　定子は三たび懐妊。食欲のない定子のため、ききょう（ファーストサマーウイカ）は「青ざし」という麦のお菓子を差し出した。

　定子「ありがとう、少納言。そなたはいつも気が利くこと」「そなただけだ、私の思いを知ってくれているのは」

　ききょう「長いこと、お仕えしておりますゆえ」

　定子「いつまでも、私の側にいておくれ」

　ききょう「私こそ末永くお側に置いていただきたいと、いつもいつも念じております」

　定子「そなたの恩に報いたいと、私もいつもいつも思っておる」

　2人「いつもいつも」

　定子「少納言と話をしていたら、力が出てきた。青ざし、頂いてみる。美味しい」

　「定子はその暮れ、姫皇子を出産し、世を去った」（語り・伊東敏恵アナウンサー）

　ききょうは部屋の几帳に結びつけられた歌を見つけ、藤原伊周（三浦翔平）へ。伊周は滂沱の涙を流し「こんなにも、悲しい歌を。すべて、あいつのせいだ」「左大臣だ！あいつが大事にしてるものを、これから俺がことごとく奪ってやる」と復讐を誓った。距離を置いて見守っていた藤原隆家（竜星涼）は立ち去った。

　「夜もすがら　契りしことを　忘れずば　恋ひむ涙の　色ぞゆかしき」

　父や兄弟に翻弄され、悲運に見舞われた25年の生涯。一条天皇も一人、嗚咽した。

　SNS上には「定子ちゃんロスが急すぎる」「もう定子様の美しいお姿を拝見できないのか」「定子様、何と儚く慎ましやかな最期なんだ…涙」「定子様はどうしたら幸せになれたんだ」「お上が愛しすぎなんじゃ」「いつもいつも…主従の穏やかな日々がずっと続いてほしかった（涙）」「定子様が亡くなって、こんなに泣くと思わなかったぐらい泣いている」などの声。視聴者の涙を誘った。

　次回は第29話「母として」（7月28日）が放送される。