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龍谷大平安が昨夏王者を破り8強進出 エース左腕の大西傳心が「完封返し」

スポニチアネックス / 2024年7月22日 5時32分

<龍谷大平安・立命館宇治>完封勝利を挙げた龍谷大平安・大西(撮影・河合 洋介)

 ◇第106回全国高校野球 京都大会4回戦 龍谷大平安6―0立命館宇治(2024年7月21日 わかさスタジアム京都)

 誇り高き龍谷大平安の意地が相手を上回った。エース左腕の大西傳心(でんしん=3年)が被安打3に抑える完封勝利で3年連続の8強進出に導いた。「正直(体力が)きつかったですけど完封したかった。やり返そうと思っていました」。相手は昨夏準決勝で0―2で敗れた立命館宇治。3者凡退は2イニングのみと我慢の投球ながら、先輩の借りを返す「完封返し」を果たした。

 昨夏に完封勝利を許した1メートル95の長身右腕・十川奨己(3年)との投げ合い。昨年は、同学年の投手が味方に演じた快投を観客席から見つめていた。「制球良く、ピンチで動じない。凄いなと思っていました」。十川とは対照的に、自身初のベンチ入りは2年秋。下半身強化などの地道な練習が実を結び、昨夏から最速を10キロ更新させる139キロ左腕として最後の夏を迎えた。

 「(十川を)意識してきたけど、この夏からなくなった。今は自信を持って投げられている」。ただし、8回終了時に原田英彦監督から「十川も降りてないぞ」と声をかけられ、隠してきた対抗心に火が付いた。そして140球を投げ抜いた。

 史上最多春夏76度の甲子園出場を誇りながら、夏の聖地は4大会連続で遠ざかる。「点を取られなければ絶対に負けないので」。昨年の王者に完勝し、名門のエース背番の重みが心地よくなってきた。 (河合 洋介)

 ◇大西 傳心(おおにし・でんしん)2006年(平18)8月21日生まれ、兵庫県神戸市出身の17歳。小3から長尾少年野球部で野球を始め、当時から投手。中学では兵庫夙川ボーイズに所属。龍谷大平安では2年秋から背番号1でベンチ入り。50メートル走6秒3、遠投95メートル。1メートル74、70キロ。左投げ左打ち。

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