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近大高専 「全国最速」157キロ右腕の吉留が8強導く MAX151キロで片鱗チラリ「その強い球を…」

スポニチアネックス / 2024年7月23日 6時2分

<近大高専・尾鷲>7回1失点と好投した近大高専・吉留(撮影・河合 洋介)

 ◇第106回全国高校野球選手権三重大会3回戦 近大高専8ー1尾鷲(2024年7月22日 津市営)

 三重では、近大高専の最速157キロ右腕・吉留勇太(3年)が7回5奪三振1失点と力投し、7回コールドで2017年以来7年ぶりの8強進出に導いた。

 噂の157キロ右腕、近大高専の吉留は先発登板でも速かった。見せ場は2回。単打と2与四死球で無死満塁を招いて力を入れた。カウント1―2から外角直球で見逃し三振に仕留めた渾身の一球が最速151キロを計測。「自分のせいで満塁にしてしまったのでギアを上げました」。暴投で許した最少失点で切り抜けた。計3球の150キロ台はすべて得点圏に走者を背負った場面。力感を強めれば、さらりと大台に乗せられる驚異の馬力で7回を被安打3、1失点に抑えた。

 救援登板した徳風との1回戦で自己最速を2キロ更新する157キロを叩き出して注目を集めた。迎えた今夏初先発。「10割では投げていない。6、7割で投げながら、ピンチのときに8割程度ですかね」。全国でも今夏に150キロ台を計測したのは、専大松戸(千葉)の梅沢翔大(3年)、延岡学園(宮崎)の藤川敦也(2年)ら数人のみ。全力で腕を振らずとも、断トツの今夏最速投手だ。

 中学時代は最速126キロの5番手投手だった。「普通に3年間、高校野球をできればいいな…という思いで入りました」。中学のクラブチームは平日の活動が週2度のみ。高校で日々の練習に励むうちに球速が青天井で伸び続け、冬場にウエートトレに本格的に取り組むと昨秋時点での146キロを優に超えた。

 大学進学を希望。「制球力がないので(最速157キロと)見られるのであれば、その強い球を見せていきたいです」。春夏通じて初の甲子園まであと3勝。今秋ドラフト候補には挙がっていなかった世代最速投手が、剛球一本で全国区になりつつある。 (河合 洋介)

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