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早実・宇野が木製バットで逆転満弾 熱闘4時間27分!国学院久我山との乱打戦制して4強

スポニチアネックス / 2024年7月23日 5時2分

<早実・国学院久我山>2回、満塁本塁打を放つ早実・宇野(撮影・西海健太郎)

 ◇第106回全国高校野球選手権西東京大会準々決勝 早実14-13国学院久我山(2024年7月22日 神宮)

 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は22日、26大会で88試合(継続試合を含む)が行われた。西東京大会では早実が国学院久我山を14―13で下し17年以来7年ぶりの4強進出。プロ注目の遊撃手・宇野真仁朗内野手(3年)が2回に満塁弾を放つなど2安打4打点と活躍した。気温37度と今夏一番の暑さとなった東京で、中断時間も含めると4時間27分の壮絶な打撃戦が繰り広げられた。

 気温が何度まで上昇しようが、照明に光が入ろうが関係ない。勝つのは俺たちだ――。早実ナインは白球に思いを込め、プレーを続けた。最大9点差を追いつかれるなどして迎えた8回。四球で出塁した宇野が二盗に成功する。3番・高崎亘弘(のぶひろ=3年)の左中間二塁打で生還。両軍合わせて、27得点目のホームを駆けた。

 「喜びは一瞬。このまま終わると思っていなかった。切り替えて次のプレー、次の守備という感じでした」

 真夏の決戦は簡単に終わらない。直後の9回に2死一、二塁と一打逆転のピンチで、最後はカウント3―2で走者が一斉にスタートを切ったが、三ゴロで終幕。ナインは優勝したかように歓喜した。試合開始は午後2時33分で終了は同7時。序盤の雷雲接近による54分の中断を含めた試合時間は4時間27分だった。今夏で一番暑かった東京の青空が星の輝く夜空となって、ようやく試合が決着した。

 両軍合わせて25安打の乱打戦は宇野が着火した。2点を追う2回1死満塁で左翼席に逆転満塁弾。二塁手が二塁付近を守り、一、二塁間が大きく空いた「宇野シフト」を敷かれたが関係なかった。捕手が体で止めにいった低めのチェンジアップを捉え高校通算64号。今春選抜から完全移行された低反発の金属バットではなく「スイングしやすい」との理由で木製バットを使う男は3回も左翼線二塁打を放った。王貞治(現ソフトバンク球団会長)、清宮幸太郎(現日本ハム)ら強打者も在籍した伝統校。「“ここで打ってくれ”という場面で打つのが早実の主砲」という信念を体現した。

 宇野は3人兄弟の末っ子。桐光学園(神奈川)でプレーした7学年上の長男・隼太朗さん、早実OBで4学年上の次男・竜一朗(早大)も甲子園出場はなく「家族の思いを背負って頑張る」と誓う。清宮を擁した17年春以来となる聖地へ。熱い夏は、終わらない。(柳内 遼平)

 ◇宇野 真仁朗(うの・しんじろう)2006年(平18)7月5日生まれ、千葉県浦安市出身の18歳。日の出小4年時に浦安ベイマリーンズで野球を始め、18年には侍ジャパンU12日本代表に選出。日の出中では市川リトルシニアに所属。早実では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒1。憧れの選手はヤクルト・山田。1メートル78、81キロ。右投げ右打ち。

 ▼中日・八木智哉スカウト(木製バットで本塁打を放った宇野について)長打力がある。自分の力をゲームの中で発揮できる能力が高いです。

 ≪三沢コーチJr由和2安打≫巨人・三沢興一3軍投手チーフコーチ父に持つ由和(2年)は「1番・中堅」で出場し、6回に適時二塁打を放つなど2安打2四球の4出塁でリードオフマンの役割を果たした。帝京(東京)時代はエースで4番を務め、92年選抜の優勝投手になった三沢コーチは、三塁側の内野席から見守り「高校野球は僕を大きく変えてくれた。息子も高校野球が経験できていることを凄くうれしく思います」と笑顔で語った。

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