ENEOS・田沢 38歳レジェンドが都市対抗に帰ってきた!16年ぶり登板で9回を締めた最速142キロ
スポニチアネックス / 2024年7月23日 5時17分
◇第95回都市対抗野球第3日1回戦 ENEOS6-0東海理化(2024年7月22日 東京D)
1回戦3試合が行われ、22年優勝のENEOS(横浜市)が東海理化(豊川市)に6―0で快勝した。レッドソックスなどでメジャー通算388試合登板の田沢純一投手(38)が、9回に2番手で登板。08年以来16年ぶりの都市対抗のマウンドで、1回無失点に抑えた。四国銀行(高知市)は東邦ガス(名古屋市)に7―3で勝利。NTT西日本(大阪市)は三菱自動車岡崎(岡崎市)を14―1、7回コールドで下した。
16年ぶりだ。東京ドームのマウンドに帰ってきた。6―0の9回。「ピッチャー田沢」のコールに場内が沸いた。右飛、空振り三振で2死から右前打されたが、最後は中飛。16球で完封リレーを完成させ、ナインとハイタッチを交わした。
「去年は右肩が悪くて全く投げられなかったけど、チームに貢献できたことに感謝してます。ファンも田沢がいると分かってくれたかな」
08年。エースとして9度目の都市対抗優勝に導き、MVPである橋戸賞を獲得。同年、国内プロ野球を経ず直接メジャー移籍して世間を騒がせた。レッドソックスでは13年にセットアッパーとしてワールドシリーズ制覇に貢献。メジャー通算388試合に登板し21勝26敗4セーブ、防御率4・12を残した。その後、BC埼玉、台湾でプレー。22年9月に古巣復帰も、昨年は故障でなかなか投げることがままならなかった。
紆余(うよ)曲折の野球人生。一緒に栄光を味わってきた大久保秀昭監督は「最後に田沢を登板させられて良かった。彼を呼んだ大きな意味だったから。どういう落としどころをつけるかという中で、僕が声をかけた」とさまざまな思いを込めた起用だったと明かした。
だが、田沢は違う。「僕が現役を続けるかどうかは別にして…。久々にドームで投げられたことはポジティブに捉えて、また次戦に向けてしっかり準備したい」。全盛期には150キロ台中盤もマークしたが、38歳となりこの日の最速は142キロも、まだ心に燃えるものがある。(伊藤 幸男)
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