【高校野球】和歌山大会、本校・分校対決は日高が制す!創部100周年8強入り
スポニチアネックス / 2024年7月23日 15時22分
◇第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 日高5―1日高中津(2024年7月23日 紀三井寺公園野球場)
1914(大13)年創立の日高が弟分の1949(昭24)年創立の中津分校を5―1で下して8強入りした。日高は野球部としては創部100周年。1956年に春の選抜大会に初出場した後、89年と92年にも出場したが、この2大会で着用したユニホームのデザインにリバイバルして今年から着用している。
「創部100年でもあるし、まず8強。1回戦から試合がある組み合わせに入ったので(準々決勝の)智弁和歌山さんと当たるまでどうやって戦っていこうか…大変でした」と出羽遼大監督は話す。ここまで2試合を投げ抜いた松山晃大投手(3年)を温存。山村玲遊撃手(3年)が先発し、日高中津に9安打を打たれたものの要所を抑えて1失点完投した。出羽監督は「松山を使いたくなかったので、山村には感謝ですね。ピンチではギアを上げて三振を取ってくれました」とねぎらった。
打線は2回に押し出しで先制するが、1点止まり。嫌なムードで迎えた4回二死一、三塁でダブルスチールを敢行。日高中津の高尾禮成捕手(3年)の強肩を熟知した上で「二塁に投げてくるのが分かっていたので、三塁ランナーを走らせた。(三走の)湯川はそんなに足が速くないんですが、いいスタートを切ってくれました」と出羽監督。一塁走者・山村が一、二塁間で挟まれる間に三塁走者・湯川慎介一塁手(2年)が本塁を陥れた。この2点目が決勝点になった。
日高中津とは本校・分校の関係で、両校とも山本直樹校長。山本校長は平等を期すため「スタンドの真ん中で両方を応援しています」(出羽監督)。地域的に近いので同じ中学、クラブチームの選手が敵味方に分かれているし、日高中津のエース・市木栄勇(えいゆう)投手(3年)の弟は日高の市木大将内野手(1年)だ。弟・大将は9回の三塁守備に起用され、兄・栄勇とは試合終了後に向かい合った。「兄はむっちゃ守備が上手かった。目標とする存在です」と敗れた兄をまぶしそうに語った。
春3回の出場はあるが、夏の甲子園は未体験。創部100周年の歴史に花を添えるために、準々決勝の智弁和歌山戦は挑戦者魂を全力でぶつける。
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