「ヤッターマン」ドロンジョ役声優・小原乃梨子さん死去 タツノコプロが追悼「多大なるご功績に深く感謝」

小原乃梨子さん（2011年撮影）

　アニメ「ドラえもん」の野比のび太役、「ヤッターマン」ドロンジョ役で知られる声優・小原乃梨子（おはら・のりこ、本名・戸部法子＝とべ・のりこ）さんが12日、死去した。88歳。東京都出身。所属する「81プロデュース」が報告した。

　訃報を受け、「ヤッターマン」を制作したタツノコプロが公式SNSで悼んだ。

　「『タイムボカンシリーズ　ヤッターマン』で『ドロンジョ』役をはじめ、数多くのタツノコプロ作品のキャラクターを演じられた小原乃梨子さんが、2024年7月12日(金)に逝去されました」と報告。

　「これまでの多大なるご功績に深く感謝するとともに、謹んで哀悼の意を表します」と追悼した。

　小原さんは高校卒業後、草創期のテレビ業界に入り、ドラマなどに出演。結婚後に子育てのために時間がやりくりできることから声優に転じた。1966年「ハリスの旋風」（フジ）、67年「魔法使いサリー」（日本教育テレビ、現テレビ朝日）などに出演。74年に「アルプスの少女ハイジ」（フジ）でハイジの友達で羊飼いのペーター役、75年から始まった「タイムボカン」シリーズでは「ヤッターマン」のドロンジョなどを担当。子分の失敗をとがめるセリフ「スカポンタン」は子どもたちの間でも当時よく使われた。79年に「ドラえもん」（テレビ朝日）でのび太役の声を務め、05年まで26年間担当した。

　洋画の吹き替えではジェーン・フォンダやシャーリー・マクレーンなどを演じ、米国のテレビドラマ「奥さまは魔女」にも出演。テレビCM、ゲームなどでも広く活躍した。