全セ・岡田監督のハッパに応え、球宴初の1イニング9得点「北海道の地でセントラルの力を見せつけようと」

＜全パ・全セ＞お立ち台でインタビューに答える岡田監督

　◇マイナビオールスターゲーム2024第1戦　全セ11―6全パ（2024年7月23日　エスコンF）

　岡田監督の“活”が効いたか、全セが一発攻勢で21年第2戦から続いた連敗を5で止めた。勝敗度外視の側面がある球宴で、試合前ミーティングで「絶対勝とう」と訴えた。勝利監督インタビューでは「北海道の地でセントラルの力を見せつけようと、ハッパをかけましたけどね」と満足そうに振り返った。

　2回に、球宴史上初となる1イニング9得点を挙げた。6点差とした丸の2ランでは、「丸ポーズ」をつくりベンチで出迎えた。シーズン中では見られない珍しい喜び方。04、06年に次ぐ球宴の3度目の指揮を、66歳の名将も満喫していたのかもしれない。「（エスコンでの球宴が）初めてということで、びっくりするくらいの凄い打線を見せられて、本当に良かったと思います」。丸の後には牧にも村上にも本塁打が飛び出て、ビッグイニングが鮮やかに仕上がった。

　5点リードの9回には、型にはまらない驚きの采配。オースティンに代え、セ・リーグトップの9勝を挙げる広島・床田を打席に送り込んだ。全パはスタメンのDHに左腕・山崎を入れていたことで、大差が付いてプランを抱いたという。

　「山崎投手もDHに入っていたので、最後にチャンスがあれば、ということで。（広島）新井監督からの推薦で。ちょうど回ってきたので。いいヒットを見せてもらったので、良かった」

　打撃練習中には、自軍の森下の中大先輩・牧を呼んでヒアリングも。「あいつしか分からん部分があるからな」。抜け目なく、指導に役立つヒントを入手したようだ。（倉世古　洋平）