炎上中のゲーム「アサシンクリード」制作会社、謝罪&声明「日本の皆様へ」 戦国時代の描写は「創作」
スポニチアネックス / 2024年7月24日 9時32分
フランスに本社を置くコンピュータゲームの開発・販売会社「ユービーアイソフト」は、24日までに公式SNSを通じ、11月15日発売予定の人気ゲーム「アサシン クリード シャドウズ」に関する開発の経緯などを説明した。同作は日本が舞台となっており、発表当初から「日本への文化的敬意に欠ける」などと物議を醸していた。
同作は、実在しないオリジナルキャラクターを主人公に、さまざまな時代や国で「アサシン」となり敵を暗殺していくステルスアクションゲームシリーズの最新作。最新作の舞台は日本で、架空のくのいち「奈緒江」と、戦国時代の日本に渡来し、織田信長に仕えた実在したとされる黒人・弥助が主人公となり、期待が高まっていた。
6月に日本語吹替版ゲームプレイトレーラーが公開されたが、「日本の描写がめちゃくちゃ」「なんで打刀の帯刀が右なんですか?」と“炎上”状態に。また、「歴史的正確性と文化的敬意の欠如が深刻」として、発売中止を求めるオンライン署名活動にまで発展していた。
これらの声を受け、同社は「『アサシン クリードシャドウズ』開発チームより、日本の皆さまへ」と題するメッセージを投稿。「初めに、約20年にもわたり『アサシンクリード』シリーズをご愛顧いただき、心より感謝いたします。その歴史の中で、第三回十字軍遠征のアサシンから、9世紀イングランドのヴァイキングをはじめ、さまざまな舞台や時代背景、キャラクターを登場させてきました。そして、私たち開発チームメンバーにとって、戦国時代の日本を舞台にした『アサシンクリード』の制作は長年の夢でした」と、日本を舞台とするゲームの制作は、チームにとって“夢”だったと明かした。
「『アサシンクリードシャドウズ』の発表以来、多くのご期待をいただいた反面、日本のプレイヤーをはじめとする皆さまからご指摘やご意見も頂戴しました。歴史表現に情熱を傾ける私たちにとって、豊かな歴史と文化の忠実な表現を憂慮される皆さまのご意見は深く尊重されるとともに、日本の皆さまにご懸念を生じさせたことについて、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。
「ここで、本作品に対する開発意図と開発に関する決定について以下のとおりご説明させていただきます」と、「忠実性に関する全体的な取り組み」「創作表現と歴史からのインスピレーション」の2点について説明した。
「忠実性に関する全体的な取り組み」については「私たちは、没入感を実現するとともに、敬意を持った表現で戦国時代の日本を描くことに注力してきました。『アサシンクリードシャドウズ』を含む『アサシンクリード』シリーズのゲームは、史実や歴史上の人物を再現する目的で作られたものではありません。プレイヤーの皆さまの好奇心を刺激し、私たちがインスピレーションを得た歴史的な舞台を探求し、知っていただくことを目指しています」とし、「戦国時代の日本を舞台にした魅力的な歴史フィクションを描くエンターテインメントゲームとして開発を進めています。そしてその開発にあたり、外部のコンサルタントから、歴史家、研究者、Ubisoftジャパンの社内メンバーまで、幅広い関係者の協力を得て進めてきました。こうした取り組みにもかかわらず、プロモーション素材の一部に監修が行き届かず、日本の皆さまにご懸念を生じさせることとなってしまいましたことを、重ねてお詫び申し上げます。これまでに発表されたゲーム映像はすべて開発中のものでありゲーム本編の内容に関しては、私たちは皆さまからいただいた建設的なご意見に基づき、ゲームを皆さまにお届けするその時まで、そしてその先も、改善の努力を続けてまいります」とした。
「また、制作プロセスを通じて多くの方々にご協力をいただいておりますが、ゲームプレイとエンターテインメントを考慮したゲーム内容については開発チームのみが責任を負うものであり、ご協力いただいた関係各所には一切の責任はございません。社内外を問わず、協力いただきました方々へのいかなるご批判も、どうぞお控えいただきますよう切にお願い申し上げます」と呼びかけた。
「創作表現と歴史からのインスピレーション」については「私たちはあらゆる場面で忠実な描写に努めているものの、『アサシンクリード』シリーズのゲームはあくまでも歴史上の実在の出来事や人物にインスパイアされたフィクション作品です」と主張。「魅力的で没入感のあるゲーム体験を作り上げるため、『アサシンクリード』はシリーズ初期から創作表現の自由を活かして、ファンタジーの要素を取り入れてきました。たとえば、ゲーム内における弥助は、そうした創作表現の一例です。謎に包まれた稀有な存在である弥助という人物は、戦国時代の日本という魅力的な舞台を背景に『アサシンクリード』のストーリーを語るのに理想的な登場人物候補となりました」と、物議を醸している主人公について説明。
「弥助は侍として描写されますが、この点が議論の的となっていることは私たちも認識しております。ただ、もうひとりの主人公である奈緒江(日本人の忍)も同じく重要人物であり、彼らふたりの主人公が、それぞれ異なるゲームスタイルとストーリー、そして共に織り成す物語を提供します。私たちは、皆さまのフィードバックをとても大切にしています。今後も貴重なご意見とご感想をお寄せいただけますよう、心よりお願いいたします。貴重なご意見を反映し、できる限り皆さまのご希望に沿うよう、努力を継続してまいります」と誠意をもって対応するとした。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
黒人侍騒動、「アサシン クリード」開発元が釈明「創作表現の自由」
AFPBB News / 2024年7月24日 11時45分
-
「アサシン クリード シャドウズ」めぐりUbisoftがコメント 歴史・文化描写への懸念に謝罪 弥助の描写については「あくまでもフィクション」
ねとらぼ / 2024年7月23日 21時25分
-
「アサシン クリード シャドウズ」はフィクション作品──“主人公・弥助”の表現巡り、開発元のUbisoft Japanが声明
ITmedia NEWS / 2024年7月23日 19時38分
-
ユービーアイソフトが『アサクリ シャドウズ』について声明を発表―歴史上の表現や開発方針について説明、「弥助」への言及も
インサイド / 2024年7月23日 19時1分
-
戦国舞台ゲーム「弥助」の誤認識拡散、内藤陽介氏「正確な情報発信を」栃木「正論」友の会
産経ニュース / 2024年7月23日 14時54分
ランキング
-
1皆藤愛子 さんまからプロポーズ受けた人数聞かれ苦笑い「真剣だったかは分からないです」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 20時44分
-
2「徹子の部屋」Ado、翌日ゲストとの繋がりに注目集まる「続くのは激アツ」「2人が話してるのも久々に見たい」
モデルプレス / 2024年7月23日 13時50分
-
3片岡愛之助「最近飲みに行った芸能人」が凄すぎた! 超人気女優が「うちの旦那も行っていいですか?」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 20時47分
-
4『めざましテレビ』新メイン就任のフジ伊藤利尋アナ、どんな場面でも「完璧に仕切る」実力 局アナとして出演者やスタッフへの気遣いも
NEWSポストセブン / 2024年7月24日 7時15分
-
5山口達也さんのイケメン長男 所属グループが活動休止「手に負えない状況…辞めるしかなくなってしまった」
スポニチアネックス / 2024年7月23日 12時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)