全パ・オリックス紅林 2度目夢舞台で出た1号！「狙ってました」 中嶋監督からは愛あるイジりも

＜全セ・全パ＞大西（左）から2ランを放つ紅林（撮影・木村　揚輔）

　◇マイナビオールスターゲーム2024第2戦　全パ16―10全セ（2024年7月24日　神宮）

　途中出場でも、全パ打線の「お祭り」に乗り遅れなかった。6回から遊撃の守備に就いた全パ・紅林（オリックス）が11―8の8回2死二塁の初打席、大西のスライダーをバックスクリーン左へ。通算8打席目の球宴初アーチで存在感を見せつけた。

　「目立てるのはホームランしかないなと思っていたんで、狙っていました。でも、ペナントレースで5試合ぐらいヒット打っていなかったんで、まずヒットが打てて良かった」

　滑り込みで出場した2度目の夢舞台だった。7月は月間打率.135と苦しみ、前半戦最後の2試合は体調不良で欠場。状態が心配された中、中嶋監督の目の前での一発で不安を吹き飛ばした。

　今季は2本塁打ながら、得点圏打率.339はリーグ3位。初出場した昨年の球宴では7月20日のマツダスタジアムでの第2戦で4打数3安打と暴れた。定評のある勝負強さに加え、“お祭り男”の資質も十分だ。

　収穫もたっぷりあった。「トップレベルの選手の中だと、まだまだ一番下。それが知れたのはいい時間になった」。指揮官からも「他の選手と比べたらスイング遅すぎるな」と愛のあるイジリを受けた。「体調不良で久々の打席でしたし、これを機にもっともっとチームが勝てるようにしたい」。後半戦へ最高の弾みをつけた。（山添　晴治）