なでしこ同組ブラジルは五輪白星発進 “女王”マルタがフル出場で先制アシスト 6大会連続弾は幻に…

＜パリ五輪サッカー女子　ナイジェリア・ブラジル＞先制ゴールを決めたガビヌ二ェス（左）を祝福するブラジル代表マルタ（ロイター）

　◇パリ五輪　女子サッカー　ブラジル1―0ナイジェリア（2024年7月25日　ボルドー競技場）

　パリ五輪のサッカー女子は開会式に先駆けて25日から開幕。女子日本代表「なでしこジャパン」と同組の世界ランク9位ブラジルは、同36位ナイジェリアを1―0で下し白星発進。6度目の五輪出場となった“女王”FWマルタ（38＝オーランドプライド）がフル出場し、先制ゴールをアシストするなど勝利に貢献。年内で代表を引退する意向を示しており、“最後”となる五輪の舞台で輝きを放った。

　ブラジル女子サッカー界のスターで「女王」とも呼ばれるマルタは自身“最後”となる五輪で初戦から先発出場。前半36分に左足で豪快にネットを揺らすもVAR判定により、その前に味方のオフサイドがあったとして得点は認められず。チームが落胆するなか、その1分後にはスルーパスからFWガビヌ二ェスの先制点をアシストした。

　後半28分にはゴール前でシュートを放つも相手GKに防がれゴールならず。大会記録更新となる6大会連続ゴールはお預けとなった。それでもチームは最後まで1点を守り切って白星発進を飾った。

　マルタはこれまで04年アテネ大会、08年北京大会の五輪で銀メダルを獲得。21年東京では五輪史上初となる5大会連続ゴールをマーク。国際サッカー連盟（FIFA）の女子最優秀選手賞を6度も受賞するなど輝かしい実績を誇り、ブラジル代表の英雄で「王様」と呼ばれた故ペレさんにちなみ「スカートをはいたペレ」とも称された。今大会は男子代表が南米予選で敗退し出場を逃しただけに国民からの期待は大きく、悲願の金メダル獲得なるか注目が集まる。そして、28日の1次リーグ第2戦では日本と対戦を控える。