仏TGV路線網の破壊行為 ワインの郷ボルドーも約3000人に影響で大混乱 駅員らが対応追われる

ボルドー・サン・ジャン駅で足止めをくらう乗客たち

　◇パリ五輪（2024年7月26日）

　パリ五輪の開会式が直前に迫る中、フランス国鉄は26日、高速列車TGVの路線網に25日夜から26日にかけて大規模な破壊行為があったと明らかにした。TGVの運行スケジュールが大幅に乱れるなど、フランス各地で大きな影響が出ている。

　パリから約500キロ離れ、ワインの郷で知られる南西部ボルドーでも大混乱が起きていた。ボルドーはサッカー男女の会場で、前日25日は女子1次リーグのブラジル―ナイジェリア戦を開催。試合から一夜明け、TGVが発着するボルドー・サン・ジャン駅では乗客が足止めをくらい、TGVスタッフや駅員、五輪ボランティアが対応に追われていた。

　駅のスタッフによると、運行の乱れなどにより少なくともボルドーだけで約3000人に影響が出ているという。TGVスタッフは「今は状況が分からない。非常に難しい」と困惑した表情を浮かべていた。