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川澄奈穂美氏 苦しまぎれに蹴るなでしこ スペインとの差が出た「ボールを奪った後」

スポニチアネックス / 2024年7月27日 5時18分

<日本・スペイン>スペインに敗れ肩を落とす藤野(中)(撮影・岡田 丈靖)

 ◇パリ五輪 女子サッカー1次リーグC組 日本1―2スペイン(2024年7月25日 ボジョワール競技場)

 【サッカー・女子 川澄奈穂美 斬る】スペインがうまかった、その一言に尽きます。自分たちのスタイルを表現していました。逆に日本は何がしたかったのかな…と感じてしまうような試合展開。普段の3バックシステムの慣れなのか、4バックで入った前半の守備は、横のスライドやサイドの連動がもっと必要でした。チャレンジした上での結果でしょうが、もう少し対策はできたのではないかと感じます。

 決定的な差を感じたのは、ボールを奪った後の攻撃です。スペインには余裕があり、日本に食いつかれないようなポジションを取っていました。一方の日本はビルドアップの出口まで行けず、結局苦しまぎれで蹴ってしまう“爆弾回し”に終始していました。長谷川、長野の両ボランチは守備に追われる時間が長く、いざ攻撃となった時に良い場所に顔を出せていませんでした。パスを回してゴールに迫ることを特徴とする両チームですが、かなり差があったと思います。

 とはいえ、あの仕上がりのスペインは間違いなく世界のトップ。初戦で体感できたことはプラスに捉えられます。チームが立ち返る戦術もあるはずで、監督の判断は一つのポイントです。崖っ縁に立ったつもりで、次のブラジル戦では全てを懸けて戦ってほしいですね。(元日本代表、新潟MF)

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