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【二所ノ関親方 真眼】隆の勝の見事な白星 右喉輪で起こし、左のおっつけで右を殺す横綱の上をいく作戦

スポニチアネックス / 2024年7月28日 4時3分

<名古屋場所14日目>隆の勝(右)の強烈な右のど輪でのけぞる照ノ富士(撮影・長嶋 久樹) 

 ◇大相撲名古屋場所14日目(2024年7月27日 ドルフィンズアリーナ)

 いくら照ノ富士でも安易に勝ちにいっては、痛~いしっぺ返しをくらいます。右を固めながら左の上手を取りにいったが、体勢が悪くなってとったりを狙った。これが良くなかった。相手にとったりを読まれ、上体を起こされる最悪の流れ。これまでもその戦法で簡単に勝てていたので、過信したのでしょう。いつものように左前まわしを取りながら前に前に出ていれば問題はなかった。どこかで魔が差してしまう。それも相撲の怖さです。

 殊勲の隆の勝は見事でした。右喉輪で起こし、左のおっつけで右を殺した。まさに横綱の上をいった作戦。今場所は押し相撲らしく、勝つことで調子を上げてきました。

 まさか千秋楽までもつれるとは思いませんでしたが、横綱優位は変わりません。ただし琴桜には小細工は通用しないので自分の相撲を取り切ること。真価を問われる一番です。ドルフィンズアリーナでの最後の興行。各力士が持てる力を出し切って締めてもらいたい。 (元横綱・稀勢の里)

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