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【玉ノ井親方・視点】切り替え見事だった照ノ富士 良い時の状態に近い

スポニチアネックス / 2024年7月29日 5時20分

<大相撲名古屋場所千秋楽>熱海富士(左)を旗手にパレードに出発する照ノ富士(撮影・長嶋 久樹) 

 ◇大相撲名古屋場所千秋楽(2024年7月28日 ドルフィンズアリーナ)

 照ノ富士が横綱相撲で千秋楽を締めくくった。本割は勝負を焦り、まわしを取れていないのに強引に前に出て自滅。土壇場で隆の勝に並ばれた。精神的に引きずってもおかしくなかったが、切り替えが見事だった。決定戦ではもろ差しを許したものの、落ち着いて対応。素早く右を巻き替え、左で上手を引きつける万全の形で寄り切った。前日の借りを返す一番だった。疲れの出る終盤にもたついたが、今場所は良い時の状態に近い相撲が取れていた。

 一方、物足りなかったのが大関陣と大の里だ。特に大の里は右差し一辺倒の相撲を研究され、思うように勝ち星を伸ばせなかった。ただ、大関陣がぴりっとしない今は、上の地位を狙えるチャンス。来場所、優勝に次ぐ成績なら昇進の可能性は膨らむ。右だけでなく、左も使えるように相撲のレベルを引き上げて、大関獲りに挑んでもらいたい。(元大関・栃東)

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