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【二所ノ関親方 名古屋場所総括】新小結・平戸海の10勝は称賛に値 照は貫禄Vも負けパターン露呈

スポニチアネックス / 2024年7月30日 4時31分

名古屋場所千秋楽で2ケタの10勝目を挙げた平戸海(左)

 終盤もつれた優勝争いは横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)が隆の勝(29=常盤山部屋)との決定戦を制し10度目の優勝賜杯を手にした。スポニチ本紙評論家の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)はここ一番での集中力を評価。その一方で、3敗の内容が攻略のヒントになったと分析した。照ノ富士は優勝から一夜明けた29日、名古屋市内の部屋宿舎で会見し、近年のレベル低下を指摘する声に対し今の力士が一番強いと主張した。

 愛知県体育館最後の本場所は照ノ富士が横綱の貫禄を示してくれました。序盤の無双状態を考えれば終盤の失速は意外でしたが、決定戦ではここ一番での集中力を発揮。14日目に敗れた隆の勝相手に同じ過ちは2回しないと強い信念で臨み、自分の相撲を取り切りました。他の力士と実力差があることは歴然で、大ケガを克服して優勝10回に届いたのは立派です。

 大関陣がより一層奮起してほしいところですが、優勝回数はまだ増やしていくでしょう。ただし、終盤の2連敗は膝などの状況が良くなかったにせよ、らしくない内容でした。隆の勝戦と千秋楽の琴桜戦。優勝に王手をかけた中で、疲れや焦りもあったのでしょうか。楽をして勝とうという気持ちが強く出て墓穴を掘りました。11日目の大の里戦でも珍しく前のめりになって崩れた。負けパターンを印象づけて、他の力士に攻略のヒントを与えたのは今後に影響しそうです。

 熱い戦いを繰り広げたのが平戸海です。新小結で10勝は称賛に値します。愚直な姿勢は好感が持てますし、稽古場での努力が土俵での強さに生かされている印象です。馬力を強化したことで立ち合いも鋭くなりました。大関の有力候補になりましたが、上を目指すのなら下半身の強化と技術のレベルアップ。加えて大の里戦のように立ち合いで横に動くことはせず正攻法を貫いてほしい。

 大の里は課題がたくさん出た場所になりました。相手に右差しを研究され、苦し紛れに引いて持っていかれるケースが何番もありました。立ち合いで押し込んだ相撲はほとんどなし。相当な危機感を持って取り組まないと、上に行くどころか下からどんどん追い抜かれてしまうことになります。(元横綱・稀勢の里)

 ≪横審は照の復活評価≫横綱審議委員会(横審)は29日、東京・両国国技館で会合を開いた。休場が続き前回の会合で秋場所まで様子を見てから横審としての見解を示したいとしていた照ノ富士に関し、山内昌之委員長(東大名誉教授)が「ケガを抱える中で12勝は立派な成績。ドラマと感動を呼び起こす横綱」と称えた。会合では多発する力士の土俵上のケガに対する対策なども話題になった。山内委員長は公傷制度の復活などは賛否両論もあったと明かし、「委員会を発足させて議論すべき。そういう時期に来たと思う」と持論を述べた。

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