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内村航平氏 “奇跡の懸け橋”体操ニッポンに「お腹いっぱい」 金メンバー5人に“無茶ぶり”も

スポニチアネックス / 2024年7月30日 5時27分

<パリ五輪・男子体操団体決勝>橋本を祝福する内村氏(撮影・岡田 丈靖)

 ◇パリ五輪第4日 体操(2024年7月29日 ベルシー・アリーナ)

 体操ニッポンが、大逆転で2大会ぶりに金メダルを奪回した。

 団体総合決勝が行われ、橋本大輝(セントラルスポーツ)、萱和磨(同)、谷川航(同)、杉野正尭(徳洲会)、岡慎之助(同)の日本が259・594点で16年リオデジャネイロ五輪以来となる金メダルを獲得。最強ライバルの中国を破った。

 日本は平行棒を終えて3・267点差の2位で運命の最終種目・鉄棒へ。中国の2人目が2度落下するという波乱。予選で大きなミスがあった橋本が好演技を披露し、奇跡の大逆転劇を呼んだ。

 世界の頂に立った5人に、パリ五輪のNHKの中継でアスリートナビゲーターを務める体操五輪金メダリストの内村航平氏は「なんて言ったらいいのか。おめでとうなのか、ありがとうなのか。僕の中ではお腹いっぱいって伝えたい」と素直な思いを伝えると、5人からは笑い声が漏れた。

 「好きにしゃべって」と内村氏から“無茶ぶり”に谷川は「僕は今日は跳馬で失敗してしまって、みんなに助けられた。なんとなく素直に喜びきれないところがある」と結果よりも内容を反省。それでも「これも経験」と前向きに捉えた。また「身体的には40歳、50歳までいけるんじゃないかと思っている。いったろうかなと」と、年齢の限界に挑戦したいとコメントして笑いを誘った。

 橋本は「5月にケガしてから凄いこの道のりが見えづらかった。急に狭くなったと思っていて」と沈んだ気持ちがあった。それでも「練習に来ればこの4人がいて。すごい助けられたし、自分も前向きになれた」と4人の存在に感謝。最後の演技では「みんなに背中を一人ずつ押してもらって、みんなの思いを背負って最後戦えた。みんなの気持ちを背負って最後演技できたことはみんなに感謝したいし幸せでした」と振り返った。

 内村氏の引退後、キャプテンを任された萱は「航平さんが引退して、いない場面になって、自分がキャプテンになってどうしたらいいのか色々考えた」とキャプテンとしてチームをどう引っ張るか悩んだ。それでも「航平さんには航平さんのやり方があって、僕には僕なりのやり方があると思った」と考え「そこは本当にいい形でみんなできたかなと思う」と一致団結で最高の結果へと導いた。

 2年前に膝をケガし、1年間のトレーニングを経て代表の座をつかんだ岡は「本当に最高の舞台で最高の結果で終われてうれしい」と笑顔がはじけた。「自分の強さをここでしっかり証明できたなと思っている。最後まで諦めずにみんなでつないだことが金メダルの結果につながったと思うので本当に最高です」と語った。

 プレッシャーのかかった最終種目・鉄棒でトップバッターもノーミスの演技を見せた杉野は「本当にこの4人は心強いなと。予選の時は最終演技の種目が多かったけど、それでも前の人たちがちゃんと演技してくれる。それをしっかりつなげるのが僕の役目。決勝は1番手でしっかり勢いをつけることができたからこの色だと思う。最高っす」とコメントした。

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