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能見篤史氏 状態は決して良くなかった阪神・才木 先制を許さなかったのが成長の証

スポニチアネックス / 2024年7月31日 5時15分

<神・巨>力投する才木(撮影・須田 麻祐子)

 ◇セ・リーグ 阪神5―1巨人(2024年7月30日 甲子園)

 【能見篤史 視点】才木が粘り強く投げて、自己最多の9勝目を手にした。後半戦初の先発、そして巨人戦、さらに甲子園100周年の記念シリーズ。プレッシャーもあったし、試合の前半は投げミスも多く、状態は決して良くなかったと感じた。それでも好調な巨人に先制を許さない。そこが才木の成長だ。

 初回2死一、二塁で大城卓を150キロで空振り三振に取ったように直球を軸にし、フォークを有効に使った。ストライクとなるフォーク、ボールになって空振りを取るフォークを使い分け、相手に軌道を絞らせなかった。

 甲子園100年の歴史の中で私もその一部に携わることができたが、甲子園の広さ、風、そしてファンの後押しを味方にするためには、打者に向かっていく姿勢が大事だと感じる。打たれても逃げずに本塁に還さないことに徹する。四球で崩れない。そこが甲子園で勝つためのポイント。才木もこれから未知の領域に入っていく。もっとタフな場面の登板もあるはず。すべての経験を力にして、より高みを目指してほしい。 (スポニチ本紙評論家)

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