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瀬戸がスポンサーに感謝「手ぶらですけど“ありがとうございました”と1つ1つ回りたい」

スポニチアネックス / 2024年8月3日 5時50分

瀬戸大也(AP)

 ◇パリ五輪第8日 競泳(2024年8月2日 ラデファンス・アリーナ)

 男子200メートル個人メドレー決勝で、瀬戸大也(30=CHARIS)は1分57秒21の7位に終わった。準決勝敗退した400メートル個人メドレーに続いてメダルを逃し、自身3度目の五輪は終戦。レオン・マルシャン(22=フランス)が1分54秒06の五輪記録で今大会4個目の金メダルを手にした。

 地元の英雄マルシャンが大歓声を浴びる中、瀬戸は静かにプールを上がった。最初のバタフライを4位でターンしたが、続く背泳ぎでスピードに乗れず7位に転落。平泳ぎで5位に順位を上げたが、最後の自由形で失速した。5位通過した準決勝からタイムを落とし、自己ベストからは1秒66遅れ。21年東京五輪に続き2大会連続でメダルを逃し「うまく泳げなかった」と首をひねりつつも「素晴らしい大会で最強のライバルたちと泳げて幸せでした」とすがすがしい表情を浮かべた。

 ここ数年で何度も環境を変えた。20年4月に小学5年から指導を受けた梅原コーチとの師弟関係を解消。指導経験のない埼玉栄高時代の同級生をコーチにしたが、関係は2年足らずで終わった。22年3月から16年リオ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダルの金藤理絵さんを育てた東海大の加藤コーチに指示。ハードな練習に耐えたが、昨夏の世界選手権で結果が出ず昨秋からオーストラリアに拠点を移した。「悔しい気持ちはあるが、後悔はない」。自分を信じて挑戦し続けた過程に後悔はない。

 東京五輪前の不貞行為で一時はスポンサーが離れたが、現在は6社からサポートを受ける。「自分のことを最後まで信じて応援してくれた方々や、スポンサーの皆さんに感謝を伝えたい。メダルを持って帰って見せたかったですけど、全力で戦う姿は見せられた。まずは日本に帰って手ぶらですけど“ありがとうございました”と1つ1つ回っていきたい」と感謝した。

 今後は9月に佐賀で開催される国体スポーツ大会に出場予定。400メートル個人メドレーでの前人未踏の7連覇の懸かる12月の世界短水路選手権(ハンガリー)にも意欲を示す。来年以降の去就は白紙で「(28年)ロス五輪の時は34歳。相当な覚悟がないと続ける必要はないと思っている。すぐここでロスを目指すという発言はできない。一度落ち着いて今後のキャリアについて考えたい」と語った。五輪のメダルは16年リオの銅1個しかないが、世界選手権では金4個を含む10個のメダルを獲得。長く世界のトップを走ってきたスイマーの決断が注目される。

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