銅メダルのシダマツ 涙の松山「ホッとしてさらけ出した」志田「泣きすぎ。涙出てこない（笑い）」

＜バドミントン・女子ダブルス3位決定戦＞銅メダルを獲得し喜ぶ松山（左）と志田（撮影・岡田　丈靖）

　◇パリ五輪第9日　バドミントン　女子ダブルス3位決定戦（2024年8月3日　ポルトドラシャペル・アリーナ）

　女子ダブルスで世界ランキング4位の志田千陽（27＝再春館製薬所）松山奈未（26＝同）組は3日、3位決定戦で同12位のパーリー・タン、ムラリタラン・ティナア組（マレーシア）と対戦し、2―0で勝って銅メダルを獲得した。同種目の日本勢では12年ロンドン大会銀の藤井瑞希、垣岩令佳組、16年リオデジャネイロ大会金の松友美佐紀、高橋礼華組に続くメダルとなった。

　試合後のシダマツペアとの主な一問一答は以下のとおり。

　――心境は

　志田「勝ったあとは、試合前は本当に気を抜いたら涙が出てしまうような情緒で、本当に切り替えるのが難しかったんですけど、本当に勝って終われたのがよかったし、本当にホッとしてます」

　松山「今日は試合するのが怖くて、自分自身にも自信がない状態だったんですけど、絶対勝ちたいしという本当にメンタルが難しい状態だったんですけど、やっと試合が終わって凄くホッとしました」

　――序盤からシダマツらしい早い展開だった

　志田「やっぱり自分たちらしさというか、出だし、しっかり相手よりも先に落として攻めるという展開をつくれたらいいねと２人で話していて、昨日はできなかったんですけど、昨日とは全然違う展開になるかなと思っていたんで、そこは自信を持って２人で、出だしは自分らしくいこうと話してました」

　――松山さん終わったあとは結構涙が

　松山「やっと終わったという気持ちが、このあとに何もないという、昨日は負けたけど明日も頑張んなきゃとか、らないｔおいう感情がいいろんな感情と気持ちがあったんですけど、今日はこれで全部終わりだと、ホッとした気持ちで、さらけ出して泣きました」

　――志田さんが抱きしめてあげた。どんな言葉を

　志田「ありがとうという気持ちで。私も泣けたんですけど、奈未（松山）が泣きすぎて、へへっと思って、ちょっともう涙が出てこない（笑い）」

　――メンタル的なところで試合前に話し合ったこと

　志田「思っていることはあったと思うんですけど、今日は全部出し切ろうねとか、お互い前向きなことしか発してなくて、そういうところがよかったのかなと」

　――東京から３年間やってきて笑顔で終われた

　志田「金メダル目指してもちろんやってきたので、昨日の負けというのは凄く悔しいですけど、こうやって最後笑って終われたというのは本当に自分たちの成果だと思うので、そこは素直に喜びたい」

　松山「自分たちは東京が出れなくて、パリで金メダルを取るために２人でどんなことも乗り越えてきたので、東京に出れなかったからこのメダルが取れたと思います。金を目指したけど今回は銅で終わってしまって悔しい気持ちは残りますけど、まずはメダルを持って帰れることをうれしく思います」

　――日本のお家芸を引き継いだ

　志田「小さい時に最初に五輪をテレビで見て、このような選手になりたいなと思いながら見ていた記憶で、社会人１年目でリオ五輪を見て、タカマツペアが優勝して。社会人に入ってから改めて五輪に出る難しさを凄く感じて、自分たちがそこに本当に行けるのかという不安もありながらの毎日でしたけど、こうやって最後メダルを取って帰れるというのは、実感沸いてないですけど凄いうれしいです」

　松山「フジカキ、タカマツさんと色は違いますけど、同じメダリストに自分たちがなるという実感がまだ正直ないんですけど、自分たちのようになりたいという子供たちとか、たくさん喜んでくれる姿を見たいなと思います」

　――志田さん、青森の高校としてはフジカキ以来のメダル

　志田「中学生の時にメダリストとして青森山田に来てくれた記憶があるんですけど、その先輩たちが今コーチになっていたりとか、同じチームで戦って、お世話してもらって、その先輩たちに１つ恩返しできたかなという気持ちはあるのでうれしいです」

　――出会った時、こういう想像は

　志田「想像はつかなかったですけど、ここに絶対立つんだという、表彰台に立つんだという気持ちで２人でやってきましたし、それがかなってるのかよく分からないですけど、頑張って想像しながら練習はしてました」

　――応援は力になったか

　志田「応援というか、五輪って凄く緊張するって聞いていたんですけど、この雰囲気の中で試合できることが逆に凄く楽しくて、緊張が取れたというかほぐれたというか、楽しみに変わったので、この会場で盛り上げてくれたみなさんに感謝したいです」