神戸弘陵 史上初の2年連続春夏連覇 全6試合無失点の鉄壁守備で最強証明 女子高校野球選手権決勝
スポニチアネックス / 2024年8月4日 6時2分
◇第28回全国高校女子野球選手権決勝 神戸弘陵3ー0花巻東(2024年8月3日 甲子園)
第28回全国高校女子野球選手権は3日の決勝戦で神戸弘陵(兵庫)が花巻東(岩手)を3―0で下し、2年連続4度目の優勝を果たした。全6試合無失点で、今春選抜大会と合わせて史上初の2年連続春夏連覇を達成。今夏は過去最多61チームが参加し、準決勝までは兵庫県の丹波市と淡路市、決勝は21年から4年続けて甲子園球場で開催された。
甲子園のために歯を食いしばってきた。左腕の阿部さくら(2年)は思いを込め、歴史を変えた。今大会が始まるまで公式戦未登板。一転、全6試合に先発して計35回2/3無失点と才能が花開いた。「ようやく信頼を得て投げさせてもらえる選手になれました」。全試合を通じて無失策無失点に貢献し、夏連覇の立役者になった。
女子選手にしか分からない苦悩と戦ってきた。男子と交じり野球に励んだ小学生時代を終え、中学でも兄が所属していた「三田リトルシニア」へ。大阪桐蔭(大阪)など甲子園常連校に選手を輩出する強豪で、女子は一人もいなかった。中学校の軟式野球部などに所属しなかったのは「甲子園に出たかったから」。男子と同じ練習を消化して腕を磨き、女子野球の名門・神戸弘陵に進んだ。
ベンチから見届けた昨夏の日本一。マウンドには1学年先輩で同じ左腕の伊藤まこと(3年)がいた。「自分も堂々とした投手になりたいと思った」。そのエースが疲労で一時離脱する事態を救い、決勝でも6回2/3を被安打4、5奪三振の力投。優勝まであと1死として伊藤にマウンドを譲った。「いい形でつなげるために全力で投げました」。今年もベンチから飛び出した歓喜の輪。苦労が報われる最高の夏になった。 (河合 洋介)
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