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船迫のバットで巨人2位浮上!大学以来の打席は「気持ちっす」 借り物だらけで“本物顔負け”

スポニチアネックス / 2024年8月4日 5時19分

<巨・ヤ>5回、犠飛を放つ船迫(撮影・会津 智海)

 ◇セ・リーグ 巨人8―4ヤクルト(2024年8月3日 東京D)

 借り物だらけのプロ初打席でも、強心臓はマウンド上と一緒だった。5回に7―3とし、なお1死満塁。巨人の救援右腕・船迫が、プロ2年目で初の打席へ向かう。カウント1―1から星の149キロ直球を捉えた打球は中堅への犠飛となり、プロ初打点もマークした。

 「打席入ってからはもういったろうと。マウンドの気持ちを打席で出した。気持ちっす」

 どんな場面でも動じず淡々とマウンドへ上がる。それが、いつもの背番号58だ。この日も“本業”は試合を左右する場面だった。5回に1点差に迫られなおも2死一、二塁の場面で登板。「いつも通り自分の仕事をしっかりしようと思って行った」。中村を一飛に打ち取り、リードを守った。

 火消し直後の5回に打線がつながり、まさかの出番が訪れた。「ベンチで打順を見た時に、まさか打席に入るのかなと思った。そわそわして、打席に入る前が一番緊張した」。ブルペンでは落ち着いて準備をする仕事人が、バットはオコエに、フットガードなどは井上に拝借。阿部監督から「打てそうか?」と声をかけられ「気持ちだけは」と返し、大学4年以来の打席できっちり仕事。続く6回も無失点に抑えた。

 古巣からも刺激を受けていた。都市対抗で西濃運輸が4強入り。東京ドームで現地観戦し、気持ちを前面に出す社会人野球から力をもらった。すでに新人だった昨季に並ぶ36登板目と、ブルペンを支える男の投打の活躍で連敗を4で止めた。

 阿部監督も「これからも大事なところで投げてもらう」と信頼を寄せる船迫は「チームが勝てるように投げるだけ」と力を込める。チームは2位に浮上。今後も必要とされるところで全力を尽くす。(小野寺 大)

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