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競泳日本は銀1個で終戦へ 梅原監督「危機感がある」競技力低下に加え準備不足も露呈

スポニチアネックス / 2024年8月4日 6時38分

競泳日本代表の梅原孝之監督

 ◇パリ五輪第9日 競泳(2024年8月3日 ラデファンス・アリーナ)

 パリ五輪競泳日本代表の梅原孝之監督(54)が今大会を総括した。日本勢が出場する残り種目は競泳最終日の4日に行われる女子400メートルメドレーリレー決勝のみ。メダルは男子400メートル個人メドレーで松下知之(19=東洋大)が獲得した銀1個になる公算が大きい。

 総数は金2、銀1を手にした21年東京大会から2個減らし00年代では最少。金を含む複数メダルの目標を達成出来ず、梅原監督は「目標の達成にはほど遠かった。申し訳ない。もっといい(強化の)やり方があったかもしれない。結果が大事な世界。今後のサポート体制がどうなるのかも含め、危機感があります」と語った。

 メダルの個数とは別に掲げた、全選手決勝進出の目標からも、かけ離れた結果に終わった。個人種目の決勝進出者は男子が松下、200メートル平泳ぎの花車優(24=イトマン東進)、渡辺一平(27=トヨタ自動車)、200、400メートル個人メドレーの瀬戸大也(30=CHARIS)、男子200メートル自由形の松元克央(27=ミツウロコ)、男子100メートルバタフライの水沼尚輝(27=新潟医療福祉大職)の6人。

 女子が100メートルバタフライの平井瑞希(17=位アリーナつきみ野SC)、400メートル個人メドレーの成田実生(17=ルネサンス金町)、200メートル平泳ぎのの鈴木聡美(33=ミキハウス)の3人で男女合わせて9人にとどまった。

 今大会の舞台は仮設プールで水深は2メートル20。近年の国際大会で一般的な3メートルより80センチ浅い。スタートやターン動作に影響するが、日本代表の選手が事実を知ったのは競技開始4日前の公式練習。ある選手は「浅くてびっくりした。スタートの角度などを調整する必要がある」と対応に追われていた。梅原監督は水深について「知ったのが遅かったのは確か。調査不足と言われても仕方ない。情報収集能力を高めていくことも必要」と認めた。

 選手村から試合会場はバスで平均約40分の距離。エアコンの効いていない車体も多く、運転手によっては道を間違えて1時間半近く要することもあった。予選、準決勝は同日開催で1日2往復する必要がある。同じ姿勢で長時間座ることで体が固まるなど選手の負担は大きく、ベストパフォーマンスを発揮できなかった一因になった可能性はある。会場近くのホテルに選手村とは別の拠点を確保している国も多かっただけに、日本の対策不足は否めない。

 近年は高速化が進み、技術に加えて、よりアスリート的な要素が求められるようになった。日本が得意としていた200、400メートルの種目でもスピードが必要な時代。体格で劣る日本勢が結果を出す難しさは陸上など他の競技を見ても明らかだ。純粋な競技力で世界に置いていかれている現状に準備不足が重なったことが、低迷につながった。惨敗を検証し、今後にどう生かすか。競泳ニッポンの真価が問われる。

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