自己新9秒96で準決敗退のサニブラウン「勝てなきゃ意味ないっす」 リレーへ「3走以外ならどこでも」

＜パリ五輪　陸上＞男子100メートル準決勝、レースを終え悔しげなサニブラウン（左から2人目）（撮影・小海途　良幹）

　◇パリ五輪第10日　陸上（2024年8月4日　フランス競技場）

　男子100メートルで、サニブラウン・ハキーム（25＝東レ）は、歴史的快挙に届かなかった。準決勝3組で9秒96（追い風0・5メートル）の自己ベストをマークして4位。順位で決勝進出が決まる各組上位2位に入れず、タイムでも拾われず。決勝進出ラインの9秒93まで0秒03だった。

　1932年ロサンゼルス五輪で6位に入り、“暁の超特急”と呼ばれた吉岡隆徳以来、92年ぶりとなる日本勢の決勝進出はならなかった。

　【サニブラウンと一問一答】

　――率直な感想

　「いやあ足りないっすね、マジで足りない。もっといけたなって思う」

　――足りないとは

　「走りの部分でしっかりまとめられなかった。テンポが停滞してしまった。レースプラン通り最後いけていなかった。95きってこないと決勝いけないと思っていた」

　――世界選手権との違い

　「五輪ってまったく違うんで。身に染みて感じた。ここでメダル取っている選手がいかに凄いのか、自分が出場したことで感じた部分が大きい。レベルがもう、全然違う」

　――スタートは

　「全然負ける気はしなかった。勝負は70くらいからと思っていた」

　――自己ベストだが

　「自己ベストじゃ足りないっす。アジア記録出すくらいじゃないとメダル取れないんで。勝てなきゃ意味ないっす」

　――東京以降の取り組みについて

　「前進はしている。でも悠長なこと言っている暇はない。初めて世界選手権出たのが15年で、9年間もこの競技やっていて、ここからどれくらい競技人生長いか分からない。来年世界陸上あって、28年五輪あるけど、こういうところでしっかり結果出していかないと。自分が前進していても他の海外の選手はもっともっと前進している。差を縮めるためにもっともっと頑張っていかないといけない」

　――あんなに前傾したフィニッシュ初めて見た

　「1ミリでも早くゴールに入らないといけないと思った」

　――メダルとの距離は

　「タイムもあるけど、ここまで来たら速さうんぬんもあるけど、強い選手が上がっていく。しっかりレースで他の選手を気にせず自分のレースができる選手が勝っていく。自分の200％出さないと上には行けない」

　――400メートルリレーは

　「3走以外ならどこでもいいっす」

　――来年の東京世界陸上へ

　「東京で走れる機会がまた来ると思っていなかった。国立競技場を満員にしたい」