中畑清氏 子供たちの熱い夏 暑さから守る議論が必要
スポニチアネックス / 2024年8月6日 5時20分
【キヨシスタイル!】70歳の夏。頑張ってまいりました。灼熱(しゃくねつ)の太陽の下、子供たちと一緒に汗をかいてさ。きついけど、充実した8日間を過ごした。
まずは7月28日から大野城市、北九州市など福岡県の9自治体で開催された「第30回世界少年野球大会」。今回初参加のベトナムなど14カ国・地域から84人の少年少女を招いてさ。午前中は野球教室、午後は文化交流。野球の基本を身につけてもらうのは大変だったけど、キラキラした目が清涼剤になってくれた。
主催は王貞治さんが理事長を務める世界少年野球推進財団(WCBF)。王さんが1990年、メジャー通算755本塁打のハンク・アーロンさんと一緒に提唱して活動を始め、2年後、財団法人として認められた。現在は私も評議員を拝命している。
コロナ禍で2020年から中止が続き、今回が5年ぶりの開催。21年にアーロンさんが亡くなってから初めての開催になったけど、王さんはまだまだお元気。私も精いっぱい、お手伝いさせてもらった。
8月に入って3、4日は我が故郷、福島県矢吹町で行われた「第41回中畑清旗争奪ソフトボール大会」。こちらは私が現役時代の82年に立ち上げた。第1回は矢吹町と周辺の9チームの参加でスタート。その後、福島県全体に広がってさ。今回は県外組も茨城、埼玉、東京から参加があって、約80チームが熱戦を繰り広げてくれた。
この大会はいつまでも続けていくつもりだけど、心配なのは気候変動。信じられないくらい暑くなっている。熱中症警戒アラームが毎日鳴り響いてるんだから。救急車に待機してもらうなど万全の対策をしたけど、3人ほど熱中症になりかけた。
先日、日本高野連が「高校野球7イニング制に関するワーキンググループ」を設置したってね。7日に開幕する今年の甲子園は大会第1~3日を1日3試合として試合を午前と夕方に分ける2部制で実施するという。これもアイデアだ。
この8日間で実感した。ヒートアイランド化している日本列島。夏休みの屋外イベントはどうあるべきか。野球離れを防ぐためにも、子供たち、中高生を暑さから守るにはどうすればいいか。真剣に議論しなきゃいけない。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)
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