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文田健一郎「3年分の思いを全部ぶつけたい」2大会連続決勝進出も“東京の忘れ物”金メダル奪取あるのみ

スポニチアネックス / 2024年8月6日 4時34分

<パリ五輪・レスリング男子グレコローマン60キロ級準決勝>決勝進出しポーズする文田(撮影・岡田 丈靖)

 ◇パリ五輪11日目 レスリング(2024年8月5日 シャンドマルス・アリーナ)

 男子グレコローマンスタイル60キロ級は5日、東京五輪銀メダリストの文田健一郎(28=ミキハウス)が準決勝でジョラマン・シャルシェンベコフ(キルギス)を下し、決勝進出を決めた。東京五輪で流した悔し涙から3年。悲願の金メダル獲得に王手をかけた。

 相手の動きを見極め、勝利だけを求めて闘った準決勝。逆転の反り投げを繰り出し、1ポイント差を逃げ切った。無念の銀メダルから3年。雪辱の舞台にたどり着いた文田は試合直後に「昨年、彼に負けて、自分のレスリングとの向き合い方が凄く変わって…あの試合がなければ、あの去年の世界選手権の決勝がなければ僕はこの準決勝にも立っていないような状態だったと思います。それを彼が全力で攻めてくれて、僕を目覚めさせてくれた」と相手のシャルシェンベコフに敬意を示した。

 悲願の金メダルへ。「まだ何も終わってなくて。3年間、次で勝つことだけを考えてきたので。その3年分の思いを全部ぶつけたいと思います」

 スタンドでは愛する妻と娘が見守ってくれている。勝利を飾ると、ガッツポーズを送った。21年、東京五輪に置いてきた忘れ物を必ず取り返す。

 21年東京五輪では金メダル確実と目されながら、決勝でまさかの敗戦。悔し涙を流した。かつては豪快な投げ技にこだわったが、東京五輪の敗戦を機にスタイルを一変。勝負に徹して目的を果たし「これが勝つスタイルなら、僕はそれを貫く」。グレコローマンの日本勢として1984年ロス五輪52キロ級の宮原厚次以来、40年ぶりの金メダル獲得へ、決勝のマットでも勝利だけを追い求める。

 文田の決勝の相手は中国の曹利国に決まった。同階級の決勝は、6日深夜2時すぎから開始予定。

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