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【レスリング】文田健一郎 激闘を繰り広げたキルギス選手を「凄くリスペクト」感謝を伝えた理由とは

スポニチアネックス / 2024年8月6日 6時5分

レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級準決勝で勝利した文田健一郎(左)がキルギスの選手に試合後歩み寄る (AP)

 ◇パリ五輪第11日 レスリング(2024年8月5日 シャンドマルス・アリーナ)

 男子グレコローマンスタイル60キロ級で、東京五輪銀メダルの文田健一郎(28=ミキハウス)が準決勝で23年世界王者のジョラマン・シャルシェンベコフ(キルギス)を4―3で下し、2大会連続の銀メダル以上を確定させた。決勝は6日(日本時間7日未明)に行われる。

 試合後、大接戦の末に敗れ、シャルシェンベコフの元に歩み寄った。世界ランキング1位の相手とは、昨年9月の世界選手権決勝で対戦。この時は6―11で敗れたが、東京五輪で金メダルを逃し、勝ちに徹するレスリングにこだわるばかりに苦悩していた文田が、再びレスリングの楽しさを思い出した試合でもあった。

 それまで得意の豪快な技を封印していたが、3位以上が確定してパリ五輪出場権を獲得したことで、再び投げを解禁。敗れたもののモチベーションを取り戻し、勝ちと投げの両方を追い求めるハイブリッドレスリングを追求するきっかけとなった。

 しばらくしゃがみこんで敗戦のショックを隠せないでいるシャルシェンベコフに、文田は「感謝を伝えて、明日、2人で勝って、これが真の決勝だったと言えるようにしよう」と伝えたという。「凄くリスペクトしている。彼と去年の世界選手権決勝でできて負けたので、自分のレスリングに磨きが掛かった」。国境を越えた友情で、オリンピズムやスポーツマンシップを体現した。

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